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ルネサス:M&A候補は航空宇宙やヘルスケア-車載以外も強化へ

更新日時
  • 「高品質や革新追求」は車載と共通、統合効果に期待も-柴田CFO
  • 半導体巡る競争激化の中、収益性向上につながる買収など焦点に

車載向け半導体で世界2位のルネサスエレクトロニクスは、今後のM&A(企業合併・買収)戦略として「脱車載向け」に力を入れる方針だ。柴田英利最高財務責任者(CFO)が21日のインタビューで明らかにした。

  柴田氏は今後のM&A候補となる分野として、白物家電などの産業関連や航空宇宙、ヘルスケアを挙げた。例えば、航空宇宙は「ライフサイクルが長く、高いクオリティーや信頼性、イノベーションが求められる」ことが、主力の車載向け事業と共通しており、統合効果を発揮しやすいとみている。

  半導体業界では自動運転やIoTの進歩を背景に需要拡大が見込まれる一方、競争激化の中、収益力の維持が課題となっている。ルネサスエは2017年2月に汎用(はんよう)性の高い「アナログ半導体」が強みの米インターシル買収し、相対的に収益性の高い車載関連以外の事業を拡大する構造変革に乗り出している。

  柴田氏はインターシル買収に関連し、組織やブランドをルネサスエに統一したことで、既にコスト削減や商品提案力の強化などの効果が出ていると指摘。時期には明言しなかったものの、当初目標としている1億7000万ドル(約186億円)規模の統合効果の早期達成に自信を見せた。

  ブルームバーグ・インテリジェンスの若杉政寛アナリストはこうしたルネサスエの動きについて、主力である自動車向けなどの「マイコンに必ず必要となるアナログ半導体を補強することにより、ルネサスエの強みであるマイコンとのトータルソリューションが可能になった」と分析。今後も相互補完的な買収に期待感を示した。

  IHSマークイットによると、ルネサスエは17年の車載向け半導体の売上高が約35億ドルでオランダのNXPセミコンダクターズの約44億ドルに次いで2位。車載マイコンはルネサスエが設立された10年以降、シェア首位を堅持している。

  27日のルネサスエ株は前日終値よりやや高く始まり、午前10時23分現在は0.7%高の1100円で推移している。

(最終段落に株価動向を追加します.)
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