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日本株続落、米国の対EU自動車税リスクと円高-輸送用機器など売り

更新日時
  • 米大統領がEUからの輸入車に20%関税示唆、欧州は対抗姿勢
  • 為替は一時1ドル=109円30銭台、OPEC後の原油高で鉱業は上昇
Market Reactions Following the DPRK-USA Summit
Photographer: Shiho Fukada/Bloomberg
Market Reactions Following the DPRK-USA Summit
Photographer: Shiho Fukada/Bloomberg

25日の東京株式相場は続落。米国が欧州連合(EU)に対し自動車関税の賦課を示唆し、世界的な貿易摩擦の拡大を警戒する売りが広がった。為替の円高推移も嫌気され、輸送用機器や電機など輸出株が下落、陸運株、月次売上高が低調だったニトリホールディングスなど小売株も安い。

  TOPIXの終値は前週末比16.56ポイント(0.9%)安の1728.27と3営業日続落し4月12日以来、2カ月ぶりの安値。日経平均株価は178円68銭(0.8%)安の2万2338円15銭と続落した。

  JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳グローバル・マーケット・ストラテジストは、「米国のEUに対する自動車関税の示唆は大きな材料。問題は根深く、落としどころを見つけるには時間がかかり、株式を買い進めにくい」と指摘。特に自動車産業は、「サプライチェーンまで含めると影響は大。日米欧とも政治的問題に発展しやすく、不透明感が増した」と言う。

Conte Starts EU Roadshow in Test of Italy's Immigration Stance

サミットでのG7首脳

Photographer: Cole Burston/Bloomberg

  トランプ米大統領は22日、EU域内から輸入する全ての自動車に20%の関税を賦課するとツイート。これに対し欧州委員会のカタイネン副委員長は、EUは「またもや、対抗する以外に選択肢はないだろう」と述べた。

  また、米財務省は緊急法制の下で中国による新エネルギー車やロボット工学、航空宇宙などの米重要産業分野への投資の精査を強化する計画で、ムニューシン財務長官は29日に発表予定の報告書で、対米外国投資委員会を通じ同法を適用することを提案する。

  週明けの日本株は、前週末のエネルギー株を中心とした米国株の堅調、石油輸出国機構(OPEC)総会後の海外原油市況の急伸を材料に鉱業、石油株中心に小幅に反発して開始。しかし、早々にマイナス圏に沈むと、午後にかけ先物主導で下げ幅を広げた。日経平均は取引終盤に一時200円以上下落、為替のドル安・円高推移も売り要因だ。きょうのドル・円は一時1ドル=109円30銭台、前週末の日本株終値時点は109円98銭だった。自動車を含む輸送用機器株が下げた点について、野村証券の山口正章エクイティ・マーケット・ストラテジストは「米国の自動車関税はEUの次に日本がターゲットになる公算があり、自動車関連株は売られやすい」と懸念していた。

  一方、鉱業や石油株は終日堅調だった。石油輸出国機構(OPEC)は22日の総会で、日量100万バレルの原油増産に合意。ただし、ナイジェリアのカチク石油資源担当国務相は一部産油国の増産余力がなく、ことし下期の実質的な市場への供給増加分は日量70万バレル程度と指摘した。増産規模が予想を下回るとして、22日のニューヨーク原油先物は4.6%高と急伸した。東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、OPECの増産は「もともとの減産幅を埋める規模で、過剰供給の懸念はない」としている。

  東証1部33業種は陸運、金属製品、輸送用機器、繊維、その他金融、倉庫・運輸、小売、空運、不動産、情報・通信など29業種が下落、上昇は鉱業、パルプ・紙、石油・石炭製品、証券・商品先物取引の4業種。売買代金上位では、6月の既存店売上高が3カ月ぶりにマイナスとなったニトリホールディグスが大幅安。公募増資で普通株式が最大24%増えるシャープ、クレディ・スイス証券が投資判断を下げたSUBARUも安い。半面、武田薬品工業や花王、SMBC日興証券が投資判断を「中立」に戻した大和証券グループ本社が高い。

  • 東証1部の売買高は11億9625万株、売買代金は1兆9932億円、代金は11日以来、2週ぶりの2兆円割れ
  • 値上がり銘柄数は298、値下がりは1740
    日経平均と自動車株の推移
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