Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

EUが再報復の構え、米国の自動車関税の脅しに-対立さらに激化

  • EUは対抗する以外に選択肢ない-カタイネン欧州委副委員長
  • 欧州委はEUと米国の貿易は公正だと主張-EU内部資料
Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

欧州連合(EU)は米国との通商対立において報復の激化を辞さない方針を示した。米国がEUから不公正な扱いを受けているというトランプ米大統領の主張にも反論した。

  EUの欧州委員会のカタイネン副委員長(成長・投資)は仏ルモンド紙に対し、トランプ大統領が示唆した通り欧州の自動車に新たな関税を賦課した場合、EUは「またもや、対抗する以外に選択肢はないだろう」と述べた。発言は23日付の同紙に掲載された。

  米国が国家安全保障への脅威を理由にEUの鉄鋼とアルミニウムに関税をかけたことを受け、EUは先週、28億ユーロ(約3590億円)相当の米製品に関税を賦課した。ブルームバーグが入手したEUの内部資料によると、EUと米国との通商は1兆ユーロ相当に上り、公平に行われていると欧州委は分析。不公正な貿易慣行を理由にEUを処罰する必要があるとのトランプ大統領の主張に異議を唱えている。

  また欧州委は同資料で米国の統計を引用し、米国が2017年にEUとのサービス貿易で450億ドル(現在の為替レートで約4兆9500億円)相当の黒字を確保したと指摘。EUは米国への投資国・地域として最大であり、対米直接投資全体の72%を占めると主張。EUに本社を置く企業が米国で雇用する労働者は320万人に上るとし、モノとサービス、投資からの第一次所得を合わせると、米国は対EUで120億ユーロの黒字を計上していると分析している。

Car Trade

German manufacturers would feel the most pain from Trump's auto tariffs

Source: European Commission

Note: U.S. light vehicle imports from the EU

  EUが22日発動した対米関税は、ハーレーダビッドソンのオートバイやリーバイ・ストラウスのジーンズ、バーボンウイスキーへの税率25%賦課など、共和党にとって重要な多くの選挙区の製品に打撃を与える内容。

  カタイネン副委員長はルモンドに対し、「米議会メンバーは両党共に必ずしも大統領の見解を共有する必要はない。民間部門も同じだ」と発言。「関税措置がいったん影響を及ぼし始めたら、その圧力は高まるだろう」と指摘した。

原題:Car Tariffs? Europe Is Ready to Retaliate as Trade Dispute Grows(抜粋)

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