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ドル・円は110円ちょうど前後、米中貿易摩擦の激化懸念が上値を抑制

更新日時
  • 米実体経済への影響が出始めたとの見方-地区連銀指数悪化
  • ユーロは欧州市場に向けて小幅高、ユーロ圏PMIに注目

東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=110円ちょうど前後で推移。米中を中心とした貿易摩擦激化への懸念がくすぶり、小動きながら上値の重い展開となった。

  22日午後3時20分現在のドル・円は前日比変わらずの109円99銭。米国株安や米長期金利の低下を背景に110円台後半から反落した前日の海外市場の流れが一服した一方、戻りは110円08銭までとなり、日中の値動きは23銭にとどまった。

  外為どっとコム総研の神田卓也取締役調査部長は、米中貿易戦争の懸念が再び高まりつつあり、「米実体経済への影響が出始めたのではないかとの見方も一部で出始めている」と指摘。「しかも週末ということで、ドル・円はどうしても上値が重い」と語った。

貿易摩擦懸念が重し

  中国は21日、トランプ米大統領による最新の関税警告が実体化した場合、反撃するとあらためて表明。インドも欧州連合(EU)に続いて米国製品への報復関税を発動する。一方、ホワイトハウスの一部当局者は中国との貿易戦争回避のため、7月6日の対中関税発動前に同国との協議再開を目指していると、事情に詳しい関係者3人が明らかにした。

  神田氏は、「それぞれが貿易報復関税という形になると、世界貿易量そのものが減少するとの見方につながる」と指摘。21日発表の6月の米フィラデルフィア連銀景況指数では新規受注指数が極端に悪化したことで、「企業心理を冷やし始めた可能性があるという見方が広がりつつある」と話した。

  この日は6月のユーロ圏の購買担当者指数(PMI)が発表される。野村証券外国為替部の高松弘一エグゼクティブ・ディレクターは、PMIが強い結果になると、ユーロ主導でドル売りになる可能性があり、ドル・円にも下値リスクが生まれると指摘。さらに週末にはトルコの大統領選挙があり、結果を受けて週明けにトルコリラ・円が崩れれば、「ドル・円も連れて下方向のモメンタムができるかもしれない」と述べた。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.3%高の1ユーロ=1.1634ドル。日中は1.1600ドル付近で小動きだったが、欧州市場に向けて1.1638ドルまで強含んだ。

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