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ロボット先進国の看板倒れ、日本のサービス分野で進まぬ自動化

  • 小売業で自動化進む、医療・福祉や食品部門で遅れ
  • 自動化への投資を促す必要性を明記-骨太の方針
Inside The International Robot Exhibition
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
Inside The International Robot Exhibition
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

ロボット先進国とされる日本だが、非製造業での実用化は進んでいない。人口減による労働力不足が深刻な中、大きな課題だ。生産性と賃金上昇につながるオートメーション(自動化)は消費を支え、日本銀行が目指す物価目標2%に近づく鍵となる。

  労働者1人当たりの資産額は自動化の指標になる。新たな従業員を雇った場合は低下するが、自動化技術が導入されれば、資産増加と労働者数減少に伴って上昇する。サービス分野では小売業で急増し自動化の進展が見られるが、医療・福祉や食品分野では持続的な伸びが見られない。

労働者1人当たり資産額

出所:法人企業統計(財務省)、ブルームバーグ試算

備考:土地除き、ソフトウエアなど無形資産は含む

  政府が15日とりまとめた「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」では、生産性向上のため、自動化への投資を促す必要性を明記した。他の先進国と同様、経済の大部分を占めるサービス分野で自動化が浸透すれば、賃金や物価への影響がより顕著になる。サービス分野の生産性は2013年以降、低下傾向だ。

伸び悩むサービス業の生産性

出所:日本生産性本部

2015 年を100として労働1時間当たりの生産量を比較

  一方で、生産性向上が、短期的には物価の下押し圧力になるとの分析もある。日本銀行の黒田東彦総裁は15日の金融政策決定会合後の記者会見で、生産性が上昇すれば賃金が上がっても価格に転嫁しなくて済むため、「短期的には、賃金の上昇にも関わらず物価が上がらないことの一つの要素になっている」と指摘した。

  モルガン・スタンレーMUFG証券のチーフエコノミスト、ロバート・フェルドマン氏は、新しいソフトウエアや機械を効果的に使用できる労働者はより高い賃金を得ることができるが、社員数が減少するため、賃金上昇から物価への波及は限定的になると語った。

日本経済の姿(2016年)

出所:世界銀行

  フェルドマン氏は、賃金上昇が物価に与えるプラス面とコスト削減によるマイナス面の間で「綱引き」が見られると指摘。自動化を適切に行えば「高水準の賃金を維持したまま、価格を下げることが可能だ」との見方を示した。

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