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Photographer: Shiho Fukada/Bloomberg
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日本株下落、独ダイムラー急落で貿易摩擦の影響警戒-自動車中心安い

更新日時
  • フィラデルフィア連銀、消費者信頼感指数など米経済統計もさえず
  • TIBORマイナス金利で銀行指数は一時170割れ、午後下げ渋る
A pedestrian walks past an electronic stock board outside a securities firm in Tokyo, Japan, on Tuesday, June 12, 2018.
Photographer: Shiho Fukada/Bloomberg

22日の東京株式相場は下落。ドイツの自動車メーカー、ダイムラーが米国と中国の貿易摩擦を主因に利益見通しを下方修正、株価が急落し、日本企業への波及を警戒する売りが広がった。トヨタ自動車など自動車株中心に下げ、保険や情報・通信株も安い。

  TOPIXの終値は前日比5.80ポイント(0.3%)安の1744.83と続落、日経平均株価は176円21銭(0.8%)安の2万2516円83銭と3日ぶりに反落した。

  三菱UFJ国際投信・戦略運用部の石金淳チーフストラテジストは、「ダイムラーの業績悪化見通しは米中両国が関税で報復し合うことによる負の側面を市場に意識させた」と指摘。インドや欧州連合(EU)も対米報復に動くこともあり、「きょうの日本株はグローバルに貿易がシュリンクし、経済が減速するとの警戒感が広がった」とみている。

World Premiere Of The Mercedes-Benz Maybach Crossover Concept And New A-Class Sedan

中国自動車ショーでのドイツ車

Photographer: Giulia Marchi/Bloomberg

  21日のフランクフルト市場でダイムラーの株価は4%以上急落、2016年7月以来、およそ2年ぶりの安値を付けた。米国製自動車に対する中国の報復関税を背景に、中国での販売台数が下振れるとの理由から前日にことしの利益見通しを下方修正していた。21日の独DAX指数は1.4%安と反落し、4月26日以来の安値。

  米国では、6月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数が19.9と前月の34.4から低下、コンファレンス・ボードの5月の景気先行総合指数は109.5と前月比0.2%上昇したものの、伸びは市場予想の0.4%を下回った。21日の米国株はダウ工業株30種平均が200ドル近く下げ、S&P500種株価指数も0.6%安と反落した。

  ダイムラーや米経済統計の内容を受け、週末の日本株は朝方から景気・企業業績の先行きを懸念する売りが先行し、日経平均は一時278円(1.2%)安まで下げ幅を広げた。みずほ証券の倉持靖彦投資情報部長は、「今後米国と中国双方が500億ドルの輸入品に25%の関税をかけると、成長率を約0.1%押し下げるとの試算もあるだけに、さらに関税規模が拡大することへの警戒感はくすぶる」と言う。また、米フィラデルフィア連銀指数の新規受注の急低下に触れ、「貿易問題が長引き、企業センチメントが悪化しており、設備投資が先送りされる可能性が高まる」とも指摘した。

  下げ拡大の局面を主導したのは自動車株に加え、銀行株だった。東証1部33業種の銀行指数は6日続落し、一時昨年4月以来の170ポイント割れ。東京銀行間取引金利(TIBOR)の1週間物が21日、マイナス0.00818%と初めてマイナス金利を付けた。SBI証券の鮫島豊喜シニアアナリストは、「銀行の収益性を示すシンボル的な指標で、マイナスに転落したことで厳しい経営環境が続くとの懸念から株価にはネガティブ」とみていた。

  また鮫島氏は、取引開始前に総務省が発表した5月の全国消費者物価指数(CPI)が0.7%上昇と、日本銀行が目標とする2%から程遠い点も銀行株売りの要因に挙げた。ただし、三菱UFJフィナンシャル・グループがプラス圏に浮上して終えるなど、一部買い戻しも入り、TOPIXと日経平均も大引けにかけ下げ渋った。

  東証1部33業種は輸送用機器、パルプ・紙、保険、鉱業、空運、情報・通信、電気・ガス、ガラス・土石製品、証券・商品先物取引など27業種が下落。上昇は水産・農林、倉庫・運輸、鉄鋼、陸運、ゴム製品、化学の6業種。売買代金上位ではトヨタやSUBARU、SUMCO、日立建機が安く、米民主党の上院議員がスプリントとTモバイルUSの合併を憂慮する発言を行ったソフトバンクグループは反落した。半面、JPモルガン証券が投資判断を強気に上げたLINEが大幅高。SMBC日興証券が強気判断に上げた昭和電工、野村証券が目標株価を上げた島津製作所も高い。

  • 東証1部の売買高は15億9404万株、売買代金は2兆6688億円
  • 値上がり銘柄数は1035、値下がり990
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