「ピークに近い」米景気、貿易摩擦や住宅市場がリスクに

  • 4-6月に4%到達も視野の高成長、短命に終わるか
  • 米経済は既に景気循環の終盤にある-グレゴリー・ダコ氏
Photographer: Luke Sharrett/Bloomberg
Photographer: Luke Sharrett/Bloomberg

4-6月(第2四半期)の米経済は、減税が消費者や企業のマインドを高揚させ、好況が続いている。しかし、こうした好調が短命に終わるリスクが高まっている。

  米住宅市場は供給制約や地価高騰が原因で一段の拡大は容易でなく、5月の住宅着工許可件数は予想外の大幅減少となった。製造業は受注残の増加や原油など投入物価格の上昇ペース加速で過熱状態にブレーキがかかり、金属輸入への輸入関税もその一因となっている。さらに、トランプ米大統領は何千億ドルもの中国製品に追加関税を賦課する構えで、米中は貿易戦争の瀬戸際にある。

  4-6月の実質国内総生産(GDP)の伸びは4%に達して2014年以来の高成長を記録する可能性があるが、一連の悪材料が重なれば経済への逆風が増すことになる。トランプ政権は、こうした好況時だからこそ、中国をはじめとする貿易相手国・地域への圧力を強める好機だと主張するが、19日の市場が下した判定はそれほど楽観的でなく、通商問題が長引けば企業や消費者の先行きは険しいものになるだろうとエコノミストは指摘する。

  現行の米景気拡大は間もなく10年目に入るところで、通常は一段の高みを目指す上でハードルに直面する局面にあるが、仮に米経済が減速すれば、世界的にも成長の勢いを失いつつあるのとタイミングが重なる。

  オックスフォード・エコノミクスの米マクロ経済担当者、グレゴリー・ダコ氏は米経済について、「ピークに近づいている」とし、勢いは「ここから鈍化」し始めるだろうと予想。「経済自体が景気循環の終盤にあって既に生産能力の限界に近づき、輸入代替も容易にできず企業の間に貿易摩擦への懸念が広がっている時局」で通商リスクが台頭してきたと語った。

  米景気拡大が突然の減速に見舞われる可能性はほとんどないと考えられるが、ダコ氏は19年には通商政策が「一段と深刻なショック」を及ぼす可能性があり、世界の成長鈍化は米国にとって衝撃吸収のよりどころが減ることを意味すると分析。「トランプ政権は、関税賦課が力強い経済に直ちに影響をもたらすことはないと言い張って賭けに出ているかもしれないが、それは非常に近視眼的なものにすぎない」と話した。

Simmering Down

Business equipment demand in U.S. not as hot as it was in 2017

Source: Census Bureau

原題:‘Close to a Peak’ U.S. Growth at Risk on Trade Spat, Housing (1)(抜粋)

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