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現時点では金融システム不安定化のリスク大きくない:布野日銀委員

更新日時
  • 必要な調整をしていくというのが会合を開く趣旨
  • 物価の先行きは下振れリスクが大きく注意が必要
The Bank of Japan headquarters in Tokyo, Japan.
The Bank of Japan headquarters in Tokyo, Japan. Photographer: Tomohiro Ohsumi
The Bank of Japan headquarters in Tokyo, Japan.
Photographer: Tomohiro Ohsumi

日本銀行の布野幸利審議委員は21日午後、7月末に行われる次回の金融政策決定会合では、政策運営方針を「修正する、しないも含めて、先入観を持たずに臨む」と明らかにした。仙台市で開いた記者会見で、物価下振れリスクが顕在化した場合の対応について述べた。

  布野委員は「必要な調整はやっていくというのが会合を開く趣旨そのものだ」と言明。同方針はこれまでの決定会合でも公表していると説明した。

  22日発表される5月の消費者物価指数(除く生鮮食品)のエコノミスト予想は前年比0.7%と前月から横ばいとなるとみられている。日銀は7月の経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、2018-20年度の新たな物価見通しを示す。

  布野委員は午前中の講演で、物価の先行きについて「下振れリスクが大きく、注意が必要だ」と述べた。物価の現状については、景気の拡大や労働需給の引き締まりに比べると、「なお弱めの動きが続いている」と分析。他業態との競合激化などを受けた「大手スーパーの値下げ」といった要因のほか、「賃金・物価が上がりにくいことを前提とした考え方や慣行が企業や家計に根強く残っている」との見方を示した。

  一方で、物価目標2%へ距離があるものの、モメンタム(勢い)は維持されていると説明した。金融政策は「強力な金融緩和を粘り強く推進していくことが必要」と述べた。

  金融政策の副作用については、低金利によって金融機関収益の下押しが長期化すると「金融仲介が停滞に向かったり、金融システムが不安定になったりするリスクがある」と指摘した。ただ金融機関が充実した資本基盤を備えていることを挙げ、リスクは現時点では「大きくない」と述べた。

(会見内容を追加し、見出しと全文を更新します.)
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