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武田薬ウェバーCEO:中国やがん治療新薬、アルツハイマー病を語る

武田薬品工業のクリストフ・ウェバー最高経営責任者(CEO)は先月、620億ドル(約6兆8400億円)でシャイアーを買収する合意をまとめた。237年の歴史を持つ同社を世界的な大企業に躍進させる動きだ。武田薬初の外国人CEOであるウェバー氏はこのほど、マンハッタンでインタビューに応じ、興味深い研究領域や中国市場の将来性について語った。(以下のインタビュー内容は編集・要約済み)。

Takeda CEO Weber

ウェバーCEO

Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

製薬業界における中国の将来性は?

  中国市場は何年にもわたり、低分子化合物が主流で、地場のジェネリック(後発医薬品)やオリジナルブランドを伴うケースが極めて多かった。新たな革新的製品で進展を図ることは非常に困難だった。以前の中国では(国の医療保険でカバーされる)必須医薬品リストの更新に何年もかかるのが常で、何十年もの間にほんのわずかな薬剤分子について1回か2回の頻度だった。

  そして昨年、中国は同リスト更新の第1弾を打ち出し、オンコロジー(がん領域)を含め多くの新製品を追加した。これは製薬各社にとって新たなパラダイムだ。私が当社に入社した際、中国での新製品開発を加速させようと決めた。

  中国は技術向上の方向に進んでおり、バイオ技術投資の増加を目にしている。同国はエコシステムの創造に努めており、研究開発(R&D)も進展するだろう。

武田薬の役割をどう捉えるか?

  当社は現時点では比較的小さなプレーヤーだ。だが3年前に中国向け投資を増強する決断を下し、現在では、今後5年間に7つの新製品を投入することが可能であり、とてもうれしく感じている。

CAR-T療法であなたの戦略は何か?

  われわれは追随する立場には置かれたくない。(ノイルイミューン・バイオテック、ガンマデルタ・セラピューティクスとの)提携は何か新世代のCAR-T療法をわれわれにもたらす可能性がある。例えばガンマデルタの場合、T細胞は最初の世代のものとは異なる。同種異系のCAR-T療法となるかもしれない。このため、このCAR-T療法の技術を全く違ったやり方で活用することになる可能性がある。

それは市販向けか?

  同種異系となる可能性を踏まえると、市販向けとなるかもしれない。それが前提だ。まだ非常に早期の段階にある。

中枢神経系疾患に重点置いてきた。新味は何か?

  当社にはナルコレプシー(発作性睡眠)治療薬候補1件の臨床試験中で、極めて効果的である可能性がある。これは急激な眠気に襲われるもので、自動車を運転した場合(とウェバーCEOは語り、頭をたれて眠ってしまう動作を模した)。生活に大きな影響をもたらす。

アルツハイマー病の治療薬開発が難しい理由は?

  病気の原因の全容はまだ解明されていない。知見は深まったが完全な理解には至っていない。さらに、脳に届けたりアクセスするのに使用したりすることができるモダリティ(各種の治療法)の数は一段と限られている。デナリ・セラピューティクスと提携した理由の1つはそれだ。同社は脳に高分子化合物を運ぶ技術を保有している。

原題:Takeda CEO Weber Talks China, New Cancer Drugs and Alzheimer’s(抜粋)

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