コンテンツにスキップする

KPMGによる英国での監査の質、受け入れ不可能-財務報告評議会

  • 議会は4大会計事務所を批判する報告書-英カリリオン破綻巡り
  • 問題を解決するため行動している-KPMG監査責任者

英財務報告評議会(FRC)は、会計事務所KPMGの英国における監査の質は受け入れられない水準だと指摘した。前例のない査定で、世界4大会計事務所の分割など監査業界の改革を求める声が強まりそうだ。

  FRCによれば、KPMGの監査担当者は企業の経営陣に対し十分に問題や異議を提起せず、監査執行にも一貫性を欠いていた。同社におけるここ5年間の質低下は「受け入れ不可能」で、改善に向けたこれまでの首脳陣による取り組みの「評判を悪くする」と論じた。

  サフォーク大学のアトゥール・シャー教授(会計・財務)は「KPMGの問題が極めてシステミックであることを示すさらなる証拠」だと分析。「独立性と役割、高潔さの基準を備えたプロフェッショナルな会社というより利益を最大化する事業体だ。4大会計事務所を改革するために、われわれはこうした文化的な問題と利害の対立に対処する必要がある」と述べた。

  金融危機時に救済された銀行の監査を担当した会計事務所の責任を問う権限がないとして批判を受けてFRCだが、対応を強化し始めた可能性がある。FRCは今月、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)とKPMGに罰金支払いを命じた。

  英国では議会側が競争法当局にKPMGとデロイト、EY、PwCの分割を検討するよう求めている。議会が先月出した報告書は、公共事業を請け負っていた英建設会社カリリオンの破綻を巡り4大会計事務所や銀行などを批判した。

  KPMGで2017年から監査責任者を務めるミシェル・ヒンクリフ氏は19日、同社による監査の質に対する評価が低下したことにKPMGは「失望」しており、問題を解決するため行動しているとコメント。「一貫性と厳格さの最高基準を世界中のわれわれの監査に適用することを確実にする」ための作業に着手したと説明した。FRCが今回評価したのは「主に」16年からの監査業務だと同氏は指摘した。

  FRCはPwCに罰金650万ポンド(約9億4000万円)を科し、14年の監査2件に関連する不適切行為で同社を厳しくけん責。KPMGは13年の監査1件を巡り315万ポンドの罰金処分となった。

原題:KPMG’s Audit Quality Is ‘Unacceptable,’ U.K. Regulator Says (1)(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE