【個別銘柄】格上げの第一三共大幅高、小糸製も上昇、日新薬は急落

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  • シティは第一三共を強気に格上げ、小糸製はモルガンMUFGが上げ
  • 日新薬は筋ジストロフィー競合薬の試験結果良好をネガティブ視

20日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  第一三共(4568):前日比5.2%高の4230円。シティグループは投資判断を「売り」から「買い」、目標株価を3400円から5500円に上げた。ことしの米国臨床腫瘍学会(ASCO)で同社の抗がん剤、特に抗体薬物複合体(ADC)のデータ改善が示され、これを予想に反映したと説明。第3相試験の好結果を受け、「DS-8201」の年間売上高のピーク予想を1000億円から2500億円、「AC-220」を150億円から300億円に増額した。

  小糸製作所(7276):3.5%高の7900円。モルガン・スタンレーMUFG証券は投資判断を「イコールウエート」から「オーバーウエート」、目標株価を7400円から9800円に上げた。LEDヘッドランプ搭載の拡大が国内に続き海外でも加速局面に入ったと判断、懸念していた固定費増加や価格下落圧力も回避可能とみる。韓国LG電子による欧州ZKW買収や三菱電機のLEDヘッドランプ光学モジュール開発などのニュースで競争激化懸念が台頭したが、新規プレーヤーが光学制御技術を車載アプリケーション用に開発するには時間を要すると予想した。

  日本新薬(4516):6.4%安の6470円。米サレプタ・セラピューティックスがデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者を対象にした遺伝子治療薬のフェーズ1/2a試験の一部データを発表。同薬の投与で患者体内に通常よりも分子量が小さいマイクロ・ジストロフィンと呼ばれるジストロフィンタンパク質が作られたことを確認した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、今回のデータはこれまでの結果を大きく上回り、日新薬の株価にネガティブに作用すると指摘。上市までには数年かかる印象だが、承認された場合は日新薬の「NS-065」の競合薬となり得るため、開発動向には注意が必要との見方を示した。

  貿易関連株:東証1部33業種の下落率上位には海運や鉄鋼、非鉄金属、卸売など対外貿易に関係の深い業種が並び、個別でも伊藤忠商事(8001)が1.6%安の2034.5円、商船三井(9104)が2.1%安の2691円、JFEホールディングス(5411)が2.2%安の2136円。米国と中国の貿易摩擦が深刻化するとの懸念で19日の米国株はダウ工業株30種平均が一時400ドル以上下落、セクター別では資本財・運輸や素材の下げが目立った影響を受けた。

  大日本住友製薬(4506):2.3%高の2392円。SMBC日興証券はリポートで、主力品の非定型抗精神病薬「ラツーダ」の米国特許係争で同社が勝訴した場合、米国での独占販売期間が5年程度延長される可能性が高まるとし、ラツーダの米販売予想を増額、糖尿病薬トルリシティの国内販売額も上積みした。2020年3月期の営業利益予想を210億円から240億円、21年3月期を270億円から325億円に増額。IFRS導入の影響で19年3月期は630億円から550億円に減額したが、会社計画の530億円(前期比4割減)は上回るとみる。

  豊田合成(7282):2.0%高の2855円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断を「中立」から「オーバーウエート」、目標株価を2600円から4000円に上げた。トヨタ自動車系の主要企業で唯一リーマン・ショック前のピーク時営業利益を更新していないが、足かせとなっていたLEDが黒字に浮上し、海外の生産性問題も上期中に解決策発表の見通しと指摘。トップライン成長はADAS(Advanced Driver Assistance System)対応、軽量化要請の高まりで内外装部品や機能部品の拡販進展、事業領域拡大などで一段増勢を強めると予想した。

  アークランドサカモト(9842):6.8%高の1722円。3ー5月期(第1四半期)の営業利益は前年同期比3.9%増の27億5400万円。主力の小売事業がホームセンターの既存店販売の堅調、販売管理費の削減などで増益を確保した。とんかつ専門店「かつや」の出店などで外食事業も好調。

  日東工業(6651):6.4%高の2217円。パナソニック(6752)と配電盤事業などで包括的な協業を検討することで合意した。配・分電盤、関連機器など配電盤事業領域での共同生産、製品開発のほか、今年度中の生産協業開始の可能性を検討する。

  ツガミ(6101):3.2%高の1038円。発行済み株式数の1.9%、12億円を上限に20日から自己株式を取得すると20日午後発表。3月から行ってきた自己株取得が上限に近付き19日で終了、すぐに次の取得を開始するため、株価を下支えていくと期待された。

  日本エスコン (8892) :2.6%高の663円。保有する大阪のホテル3物件をシンガポールの不動産投資会社に売却することを決定。譲渡額は合わせて102億9000万円。うち2物件については18年12月期業績予想に織り込み済みで、残りの引き渡し時期が未定の1物件は、日程が確定したら業績予想を精査して詳細を公表するとしている。

  ライドオンエクスプレスホールディングス(6082):25%高の2002円。いちよし経済研究所はレーティングを「中立」から「買い」、フェアバリューを1000円から3100円に上げた。大戸屋ホールディングスがウーバーイーツに加え、ライドオンの宅配代行サービス「ファインダイン」にも依頼するケースが出てくるなど、大手外食チェーンがデリバリーを外注するケースが増加していると指摘。19年3月期の営業利益は会社計画の10億1200万円に対し11億円と予想、来期は13億円から15億円に増額した。

  ログリー(6579):20日に東証マザーズに新規株式公開(IPO)し、公開価格1860円に対し2.3倍の4280円買い気配のまま終了。記事と広告が溶け込むネイティブ広告配信のプラットフォーム「logly lift」を提供。19年3月期営業利益は前期比44%増の1億8000万円、1株利益は64.53円と計画。広告のインプレッション数(表示回数)やクリック数の増加による増収効果で、人件費や本社移転費用など販売・一般管理費の増加の吸収を見込む。

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