債券下落、米中懸念受けたリスク回避の動き修正-高値警戒感も重し

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  • 長期金利1bp高い0.035%、新発20年債利回り0.505%に上昇
  • 新たなヘッドラインない中で債券売り出た-メリル日本証

債券相場は下落。米国と中国の間の貿易摩擦を巡る懸念を背景に進んだリスク回避の修正で日本株高・円安の展開となったことから、債券には売り圧力が掛かった。

  20日の長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比4銭安の150円82銭で取引を開始。円相場が対ドルで1ドル=110円台を中心に小安く推移し、午後にかけて日本株が上げ幅を拡大すると債券先物は一段安となり、結局は9銭安の150円77銭まで下落して引けた。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「米中貿易摩擦懸念は昨日の日本市場から消化が始まり、海外市場を経て、新たなヘッドラインがない中で、債券売りが出た」と指摘。また、「利回りのレンジ下限として10年は0.03%、20年は0.5%、30年は0.7%で見ている市場参加者が多い中で、相場の高値警戒感もある」と言う。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の350回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.03%で寄り付き、午後には0.035%に水準を切り上げた。

  この日の東京株式相場は3営業日ぶりに反発。日経平均株価は前日比276円95銭(1.2%)高の2万2555円43銭と、前日の400円を超える大幅安から上昇に転じた。外国為替市場ではドル・円相場が109円86銭から110円25銭のレンジで推移した。

日銀買いオペ

  日銀はこの日の金融調節で、残存期間5年超10年以下と10年超を対象に長期国債買い入れオペを実施。買い入れ額は各ゾーンで前回から据え置かれた。応札倍率は5年超10年以下と25年超が前回を上回った一方、10年超25年以下はほぼ変わらずだった。

  メリル日本証の大崎氏は、オペの結果について「予想通りの内容でそんなに売られたという印象はない」と指摘。「基本的にレンジの中で利回りが上昇すれば買って、下がれば買うという動きの一環で、足元の高値警戒感を背景に応札倍率が膨らんだのではないか」と話した。

過去の日銀オペの結果はこちらをご覧下さい。

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新発国債利回り(午後3時時点)

前日比
2年債-0.14%変わらず
5年債-0.115%+0.5bp
10年債0.035%+1bp
20年債0.505%+1bp
30年債0.71%+0.5bp
40年債0.86%+0.5bp

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