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トランプ氏、交渉による米中摩擦解消に懐疑的-世界中で株安の連鎖

  • 中国との交渉では簡単に事は運ばないようだとトランプ大統領
  • 米中貿易摩擦は非常に深刻な心理的影響及ぼす恐れ-サマーズ氏

世界の2大経済大国、米国と中国は互いに報復関税を振りかざし、一歩も引かない構えだ。トランプ大統領が18日、中国が報復措置を実施すれば同国からの輸入品2000億ドル(約22兆円)相当に追加関税を適用すると警告した後、中国は米国が新たな関税リストを公表するなら「強力な」報復措置を取ると表明した。摩擦緩和に向け交渉が行われる兆候は見られず、世界的に株価は下落した。

  トランプ大統領は19日、ワシントンで開かれた全米自営業連盟(NFIB)の記念式典で演説し、協議を通じた対立解消に懐疑的な見方を示した。大統領は「これに関してわれわれは何かをする必要がある。中国が『われわれは同意する。この25年間、ずっと不公正だった』と歩み寄るなら、何かが起こるかもしれない。しかしそんなに簡単に事は運ばないようだ。それでもわれわれは不公正の是正に努める」と語った。

  トランプ大統領は18日夜の声明で、10%の追加関税の対象とする2000億ドルの中国製品を特定するよう通商代表部(USTR)に指示したと発表した。また、この新たな関税を実施して中国が再び報復措置を講じた場合は、さらに2000億ドル相当の中国からの輸入品に関税を課すとしている。15日に発表した計500億ドルの制裁関税では主として工業製品が対象だったが、新たな関税は玩具や道具類、Tシャツなどの品目に課される見通しで、米消費者の懐を直撃することになりそうだ。

  中国商務省は19日の声明で、「米国が正気を失い、そのようなリストを公表すれば、中国は包括的な量的・質的措置を講じ、強力に報復せざるを得ないだろう」と表明した。

  貿易戦争突入が現実味を増したことから、世界中に株安の流れが広がった。19日のS&P500種株価指数は前日比0.4%安となり、大豆などの農産物は2%余り下げた。中国株は4%近く下落。他のアジア市場も下げた。ドルや米国債など安全資産は買われた。

  サマーズ元米財務長官はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「この心理的影響、すなわち不安を増幅させる影響は非常に深刻なものになる可能性がある。そしてわれわれは深刻化のサイクルの後半に差し掛かっている」と分析した。

原題:U.S., China Rattle Trade-War Sabers in Vowing Harsh Tariffs (2)(抜粋)

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