6月19日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ユーロ下げ縮小、リスク選好回復で米国株が下げ渋る

  19日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが下落。ただ午後に薄商いの中で下げを縮めた。米中間の貿易を巡る緊張よりも、米国株相場が下げ渋ったことが材料視された。

  欧州中央銀行(ECB)当局者らは利上げ開始を巡って辛抱強い姿勢を維持する考えを示した。この後、ユーロ売りは勢いを失った。ECB政策委員会のノボトニー・オーストリア中銀総裁は、ECB政策金利は少なくとも2019年夏の終わりまで現行水準にとどまると述べた。ドラギECB総裁は「初回利上げ時期の決定について辛抱強い姿勢を維持し、その後の政策調整は段階的に行う」と表明した。

  中国人民銀行(中銀)は、実際の資金供給と言葉の両方を使って、米中間の貿易を巡る緊張の高まりや中国経済の減速に対する市場の懸念を和らげようとしている。そうした姿勢を受けて、市場ではリスク選好が回復した。ゴールドマン・サックス・グループのロイド・ブランクファイン最高経営責任者(CEO)は、米国は中国との貿易関係を巡って同国との「心中協定」は回避するとの見方を示した。

  米国株市場では、S&P500種株価指数が0.4%安で終了。一時1.1%近く下げる場面もあった。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.2%上昇。一時0.5%高となった。ドルは円に対しては0.4%安の1ドル=110円06銭。ユーロは対ドルで0.3%安の1ユーロ=1.1590ドル。一時0.8%安となる場面もあった。     

欧州時間の取引

  欧州時間にはドルと円が上昇。トランプ大統領は、中国が発表済みの報復措置を実施した場合、同国からの輸入品に追加関税を適用すると警告。米中間の貿易を巡る緊張が高まるとの懸念が広がり、リスク回避の地合いが強まった。

  リスクに敏感な通貨が大きく下げ、新興国通貨の指数は昨年11月以来の水準に下げた。
原題:Euro Pares Early Losses as U.S. Shares Recover: Inside G-10(抜粋)
Dollar, Haven Currencies Advance Amid Risk-Off Wave: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:続落、米中貿易摩擦を警戒-ダウ一時419ドル安

  19日の米株式相場は続落。米中貿易摩擦の激化を警戒して波乱の展開となり、ダウ工業株30種平均は419.72ドル安まで下げる場面もあった。その後、米中間の緊張がエスカレートしなかったことから、主要株価指数は日中安値から下げ渋った。米国債はドルと共に上昇、10年債利回りが低下した。

  • 米国株は続落、米中の貿易摩擦くすぶる中で波乱の展開
  • 米国債は上昇、10年債利回り2.90%に低下
  • NY原油は反落、米中貿易摩擦やOPEC総会見通しが重し
  • NY金は小反落、ドル高が圧迫-貿易摩擦の激化で

  ダウ工業株30種平均は6営業日続落し、ここ1年余りで最長の連続安となった。S&P500種株価指数は一時、3週間ぶりの大幅安となる場面があった。米国と中国が全面的な貿易戦争に向かうとの懸念が再燃したことで、アジア・欧州株が大きく下げていた。この日はトランプ大統領が中国からの輸入品に対する追加関税適用を警告し、中国が対抗姿勢を打ち出したが、その後は状況を一段と悪化させる展開がなかった。

  S&P500種は前日比0.4%安の2762.59。ダウ平均は287.26ドル(1.2%)下げて24700.21ドル。ニューヨーク時間午後4時55分現在、米10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.90%。

  ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は反落。石油輸出国機構(OPEC)その他主要産油国が増産決定に近づいていると見られる中、米中貿易摩擦の激化がエネルギー需要に打撃を与える可能性が意識された。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は78セント(1.2%)安の1バレル=65.07ドルで終えた。7月限は20日が取引最終日となる。ロンドンICEの北海ブレント8月限は26セント安の75.08ドルで終了。

  ニューヨーク金先物相場は小反落。米中貿易摩擦を受けて、ブルームバーグのドル指数は11カ月ぶり高水準に達した。ABNアムロのストラテジスト、ジョルジェット・ブーレ氏は「貿易を巡る緊張の高まりがドルと円の安全逃避需要を高め、結果的に金への打撃となった」と語った。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.1%安の1オンス=1278.60ドルで終了。一時は1272.60ドルと、昨年12月以来の安値を付けた。

  米国株は朝方に米中間の緊張の高まりが警戒されて売り込まれたが、午後に下げ幅を縮小した。BNPパリバのマーク・ハワード氏はブルームバーグ・テレビとのインタビューで「論調と計画の中身の両方が最近これほど行ったり来たりしているのは気掛かりだ。これは本日リスクオフに傾いた原因で、大口投資家の心配の種でもある」と述べた。

  米国債は午後の取引で上げ幅を縮小。利回りは米主要株価指数と緊密に連動して推移し、10年債利回りは一時2.85%まで下げた。米中貿易摩擦を巡る懸念を背景に2年債と10年債の利回り差は縮小、金融危機前の水準に接近してきた。
原題:Stocks Pare Their Losses as Trade Tensions Simmer: Market Wrap(抜粋)
USTs Climb, End Off Best Levels as Stocks Stage Late Recovery
Treasury-Yield Premium Melts on U.S.-China Trade Strife: Chart
Crude Slips on U.S.-China Trade Spat, Possible OPEC Output Boost
PRECIOUS: Gold Sags as Trade Spat Pushes Dollar to 11-Month High

◎欧州債:ドイツ債が上昇、米中貿易摩擦で質への逃避

  19日の欧州債市場では、ドイツ債が上昇。米中貿易摩擦の激化で質への逃避が促され、他の中核国債、準中核国債、周辺国債をアウトパフォームした。ドイツ10年債利回りは0.35%を試す動きを見せたが、メルケル独首相とマクロン仏大統領がユーロ圏の共通予算創設で合意したと伝わり、上げ幅を縮小した。

  この日はドラギECB総裁が講演したが、14日のECB発表をほぼ踏襲する内容だった。ECBのプラート氏、レーン氏、ノボトニー氏、スメッツ氏の発言にも市場はあまり反応しなかった。

  短期金融市場が織り込む2019年12月にECBが預金金利を0.1ポイント引き上げる確率は85%。18日は95%だった。

  ドイツ2年債入札への需要は低調で、実質応札倍率は0.9倍。これに対する反応は限定的だった
ドイツ10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.38%、スペイン10年債利回りは1bp低下の1.24%、イタリア10年債利回りは1bp低下の2.55%。
原題:Euro-Area Budget Deal Cuts Haven Bid; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)


(NY外為、米国株・国債・商品を更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE