ドラギ総裁:利上げ開始時期の決定では辛抱強い姿勢維持へ

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  • 保護主義の脅威やボラティリティーの高まり、原油値上がりがリスク
  • インフレが目標水準に達する時期がさらに遠のいた様子はない

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は19日、利上げ開始まで時間をかける考えを明らかにした。ECBは少なくとも2019年夏の終わりまで金利を据え置く方針を示している。

ドラギECB総裁(ポルトガル・シントラで)

出典:欧州中央銀行

  総裁はポルトガルのシントラでECBが開催した年次フォーラムで講演し、「初回利上げ時期の決定について辛抱強い姿勢を維持し、その後の政策調整は段階的に行う」と表明した。「短期金融市場で現在見られている金利の期間構造が示唆する超短期の金利動向は、おおむねこの原則を反映している」と付け加えた。

  ECBは先週、債券購入を今年末で終わらせる決定を発表したが、利上げは急がない姿勢を総裁発言があらためて示した。講演の中で総裁は、保護主義の脅威や市場ボラティリティーの高まり、原油値上がりなどユーロ圏経済が直面する一連のリスクを指摘した。

  ECB政策委員会メンバーのリイカネン・フィンランド中銀総裁も19日、金利の道筋は景気動向次第だと発言。ヘルシンキで記者団に「タイミングも重要だが、未来はデータによって左右される」と語り、物価安定の目標を達成するために「必要ならば」政策金利を19年夏の終わりよりも後まで据え置くことがあり得ると付け加えた。

Policy Path

ECB outlines future of QE and interest rates as inflation outlook improves

Source: European Central Bank

Note: 1Q 2018 inflation data shows actual value

  ドラギ総裁はまた、インフレ率がECBの目指す2%弱の水準に収れんすることに当局は自信を深めていると強調。「過去1年のインフレ収れんの道筋は安定していた。目標水準に達する時期がさらに遠のいた様子はない」と語った。

原題:Draghi Says ECB to Be Patient in Choosing Timing of First Hike(抜粋)
Draghi Says ECB Will Be Patient in Timing of First Rate Hike (1)

(第4段落にリイカネン氏の発言を追加します.)
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