コンテンツにスキップする

債券は上昇、米中貿易摩擦でリスク回避強まる-30年入札の無難通過も

更新日時
  • 先物は9銭高の150円86銭で終了、新発30年債利回り0.705%に低下
  • 完全なリスクオフ、フラット化しやすい地合い-パインブリッジ

債券市場では先物相場を中心に上昇。米国と中国との貿易摩擦を巡る懸念が強まる中、株安・円高などリスク回避の動きを背景に買い圧力が掛かった。この日に実施された30年利付国債入札が無難に通過したことも相場の支えとなった。

  19日の長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比横ばいの150円77銭で取引を開始。午後に入ると株安・円高や30年入札通過による買い安心感から水準をやや切り上げ、結局は9銭高の150円86銭で引けた。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「米中貿易戦争の再燃を背景に完全なリスクオフになっており、基本的にはフラット化しやすい地合い」と指摘。30年債入札については、「欧州債を売った資金や償還金の再投資が支えたとみられる。相応の投資家需要があり、吸収された形になった」と言う。

円債利回り曲線

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の350回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.035%で寄り付き、午後は0.03%に買い戻された。超長期ゾーンは午後に堅調となり、新発30年物58回債利回りは0.705%に下げた。

  米国のトランプ大統領は18日、中国が発表済みの報復措置を実施すれば、同国からの輸入品2000億ドル相当に追加関税を適用すると警告。中国側は直ちに対抗措置を講じる姿勢を示しており、米中間の貿易摩擦は泥沼化が懸念されている。これを受けて、東京株式市場では日経平均株価が前日比で400円を超える大幅安で取引を終えたほか、外国為替市場では円が全面高となった。

30年債入札

  財務省が実施した30年利付国債入札の結果は、最低落札価格が102円20銭と、ブルームバーグがまとめた市場予想中央値と一致。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は4.22倍と、前回の4.41倍から低下。小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は7銭と、前回の1銭から拡大した。

過去の30年債入札の結果はこちらをご覧下さい。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、30年債入札について、「予想通りの結果で無難に通過した」と指摘。一方、「超長期ゾーンはフラット化してきているが、20年債で0.5%、30年債で0.7%より低い金利水準で買うには高値警戒感がある。日銀は国債買い入れオペを減額してイールドカーブをもう少し立たせても良いのではないか」と話した。

新発国債利回り(午後3時時点)

前日比
2年債不成立
5年債不成立
10年債0.030%変わらず
20年債0.500%変わらず
30年債0.705%-0.5bp
40年債不成立
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE