円全面高、米中貿易戦争への懸念でリスク回避-ドル一時110円台前半

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  • 朝方の110円74銭から午前に110円30銭まで下落、その後下げ渋る展開
  • ドル・円、きょうは落ちたとしても109円90銭ぐらい-三菱UFJ銀

東京外国為替市場で円は主要通貨に対して全面高。米中貿易戦争への懸念や大阪での地震を受けて日本株が下落する中、リスク回避の円買いが優勢となった。

  18日午後3時20分現在、ドル・円相場は前週末比0.2%安の1ドル=110円48銭。朝方に付けた110円74銭から、午前中に一時110円30銭まで下落。その後は下げ渋る展開となった。

  三菱UFJ銀行金融市場部為替グループの野本尚宏調査役は、ドル・円の下落の理由に米中貿易摩擦を挙げ、「貿易摩擦があるので株の上値はきついと思うが、交渉し続けている状況でいつか妥協するということであれば、どちらかというとすごく下がったところで買いたいとは思う」と指摘。「きょうは落ちたとしても109円90銭ぐらい。先週から止められているのでその辺か」と述べた。

  前週末15日の米国株安や大阪での地震を受けて、18日の東京株式相場は反落。日経平均株価は一時、前週末比250円62銭(1.1%)安の2万2601円13銭まで下落した。気象庁によると、午前7時58分ごろ、大阪府北部を震源とする地震があり、最大で震度6弱の揺れを観測した。企業は一部の工場や製油所で操業を停止している。

  トランプ米政権は15日、中国からの輸入品500億ドル(約5兆5300億円)相当に対する関税賦課を正式に発表。ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は、中国に関する米投資制限を2週間以内に発表すると述べた。これに対し、中国は16日、米国からの輸入500億ドル相当に追加関税を課すと発表した。第1弾として農作物と自動車340億ドル相当を対象に7月6日から発動する。

トランプ政権による中国製品への関税に関する記事はこちらをご覧ください。

中国による米国への追加関税についてはこちらをご覧ください。

  みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、「米中は貿易戦争に近いところはあるが、米国の関税発動も7月6日で、猶予を残しながらトランプ大統領の言うディールを続けている感じもある。市場全般的にリスクオフではあるが、株も為替も手を付けられないような急落になっていない」と指摘。「欧州連合(EU)でも20日ごろに関税に関する決定がある。貿易を巡る動向の影響が一番大きいだろう」と述べた。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%安の1ユーロ=1.1595ドル。ユーロ・円相場は0.3%安の1ユーロ=128円10銭。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁はこの日、ポルトガルで開催されるECBフォーラムで開会のあいさつをする。

  三菱UFJ銀の野本氏は、先週末にドイツ政局の話があり、イタリアとフランスは移民問題でもめ、イタリアは財政規律問題でEUとももめていると指摘。「あらゆるところでユーロの問題が勃発している」と語り、ユーロ・ドルは下方向との見方を示した。

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