日本株反発、欧州金利維持と米統計堅調でドル高-輸出、医薬品に買い

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  • ECBが来夏まで政策金利を現水準で維持、米小売売上高は予想以上
  • 為替は1ドル=110円80銭台、日銀会合の現状維持で円売り優勢に
Photographer: Shiho Fukada/Bloomberg
Photographer: Shiho Fukada/Bloomberg

15日の東京株式相場は反発。欧州の政策金利据え置きと米国小売統計の堅調を材料に為替がドル高・円安に振れ、業績期待から電機や自動車、精密機器など輸出株に買いが入った。電機では、積層セラミックコンデンサー関連の村田製作所や太陽誘電が急伸。医薬品や石油株も高い。

  TOPIXの終値は前日比5.15ポイント(0.3%)高の1789.04、日経平均株価は113円14銭(0.5%)高の2万2851円75銭。

  日興アセットマネジメントの神山直樹チーフ・ストラテジストは、「米国は賃金が上昇し、小売売上高が予想以上に良好なことからも健全な経済の拡大が続いている。米消費の堅調による輸入増加は日本企業だけでなく、世界経済の成長を支える」と指摘。日本銀行が金融政策の現状維持を決めたことで、「引き締めに動いている欧州、米国との違いから金利差が広がり、ドル高圧力の高まりから日本株にとっては良い状況が続く」との見方を示した。

東証内

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  欧州中央銀行(ECB)は14日、資産購入の年内終了と月間債券購入額を10ー12月には150億ユーロに減らすと発表。同時に、少なくとも2019年夏の終わりまで政策金利を現行水準に据え置くことを決めた。米国では、商務省発表の5月の小売売上高が前月比0.8%増と市場予想の0.4%増を上回った。

  為替市場ではドルが買われ、対ユーロで1.155ドル台、対円で110円80銭台までドル高が進み、ドル・円は5月23日以来、3週ぶりの円安水準に振れた。前日の日本株終値時点は1ドル=110円03銭。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の三浦誠一投資ストラテジストは、「欧州の量的緩和終了は想定通りだったが、政策金利の据え置きでやや景況感は楽観的となり、株式市場にとって居心地の良い状況が続く」と指摘。米経済の強さも確認され、「ドルの一人勝ちの状況から円安が進み、日本企業の今期想定レートは1ドル=105円が多い中、5円以上の余力が続けば、業績の上方修正も期待できる」と言う。日銀はこの日開いた金融政策決定会合で、現状の量的・質的金融緩和策の維持を決定。ドル・円は午後に入り、じりじりとドル高・円安方向に振れた。

  週末の日本株は上昇して始まり、日経平均は寄り付き直後に一時147円高まで買われたが、その後この水準を上抜けることはなかった。トランプ米大統領は約500億ドル(約5兆5300億円)相当の中国からの輸入品に対する制裁関税を承認し、15日にも製品リストを公表する。中国外務省の耿爽報道官は会見で、米国が新たな関税を課すなら、米中貿易協議でのこれまでの進展が失われるだろうと発言。日興アセットの神山氏は、「米国の中国に対する制裁関税の内容を見極めたいと、様子見からポジション調整の売りも出やすかった。内容がこれまでより強硬なら、マーケットにネガティブ」と話していた。

  東証1部33業種は石油・石炭製品、医薬品、鉱業、不動産、精密機器、陸運、その他製品、輸送用機器、情報・通信など20業種が上昇、下落はゴム製品、金属製品、銀行、機械、繊維、空運、建設、倉庫・運輸など13業種。

  売買代金上位では、積層セラミックコンデンサーの値上げ交渉の動きでクレディ・スイス証券が強気判断を示した村田製作所と太陽誘電に加え、TDKが大幅高。大和証券が目標株価を上げたスクウェア・エニックス・ホールディングス、経皮吸収型の持続性がん疼痛治療剤を新発売した第一三共も高い。半面、メモリー投資サイクルの転換で半導体製造装置の設備投資と業績下方修正の顕在化リスクをクレディSが指摘し、東京エレクトロンやアドバンテスト、ディスコ、信越化学工業、ダイフクなど半導体に関連する銘柄は軒並み安い。

  • 東証1部の売買高は16億8394万株、売買代金は3兆792億円、代金は前日から28%増え、5月31日(4兆4334億円)以来の多さ
  • 値上がり銘柄数は768、値下がりは1254
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