ドル・円下落、ECBや米中貿易摩擦を警戒-終盤に一時110円割れ

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  • 午後の取引終盤にはドル一時109円96銭まで下落
  • 米中通商問題がドル・円の上値を抑えている-あおぞら銀

東京外国為替市場のドル・円相場は下落。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げ決定が支えとなったものの、今晩開かれる欧州中央銀行(ECB)政策委員会の結果や米国による対中国関税発動への警戒感を背景に上値が重い展開となった。

  14日午後3時54分現在のドル・円は前日比0.3%安の1ドル=110円03銭。早朝に付けた110円38銭から徐々に水準を切り下げ、午後の取引終盤には一時109円96銭を付けた。

  あおぞら銀行の諸我晃総合資金部部長は、「米長期金利が時間外取引で下げていることがドル・円の下落につながっている」と指摘。FOMCが予想通りタカ派だったことはドルを買い支える材料になっているものの、「米中通商問題がドル・円の上値を抑えている。欧州時間に入って円買いが入っているが、今の地合いで円高が進む形ではない」と語った。

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  ステート・ストリート銀行の若林徳広在日代表兼東京支店長は、FOMCの会合結果は市場の想定以上にタカ派だったとしながらも、「ドル・円はうわさで買って事実で売るという反応。期待感が強く上げた後、FOCM結果発表後は、予想の範囲内だったと勢いが止まった」と指摘。「きょうはECB政策委員会がある。米国による対中国関税も注目材料」と話した。

  トランプ米政権は中国に対する追加関税の最終的な対象リストを15日に公表する計画。トランプ大統領は、13日に放映されたFOXニュースで、今後数週間に貿易を巡って中国に「非常に強く」立ち向かうことになるだろうと述べた。

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  日本銀行が午前の金融調節で国債買い入れ額を減額したことを受けて円買いがやや強まる場面もあったが影響は限定的だった。クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長は、「ドル・円の動きは10銭程度。市場の目線が慣れてきているのかもしれない」と分析した。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.2%高の1ユーロ=1.1814ドル。ユーロ・円相場は0.1%安の1ユーロ=129円99銭で推移している。

  ステート・ストリート銀の若林氏は、ECBについて、「今年後半に何かやるとの期待感は高まっている。ドラギ総裁の発言に注目が集まる。9月末までの資産買い入れ(QE)に関する発言が期待されているが、発言がなければユーロに失望感が出るかもしれない」と述べた。

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