超長期債に売り圧力、需給悪化懸念が重し-FOMC前で買い手控えも

更新日時
  • 新発20年債利回りは一時0.525%に上昇、新発10年債は取引不成立
  • 来週以降の入札ラッシュで需給的に弱い局面に入る-SMBC日興

債券市場では超長期債に売り圧力が掛かった。今月後半から7月前半にかけて超長期ゾーンの入札が相次ぐことから、需給環境の悪化が懸念された。この日の米国時間に発表される連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとの姿勢から、積極的な買いが手控えられたとの指摘も聞かれた。

  13日の現物債市場では、新発30年物58回債利回りは日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.73%に上昇。新発40年物の11回債利回りは0.88%と0.5bp上昇した。

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、「超長期債の利回りは直近のピークをまだ下回っており、押し目らしい押し目と言えない。来週以降の入札ラッシュで、需給的には弱くなる局面に入ることが想定される」と指摘。また、「FOMCを控えて様子見の面もあり、全体的に買い手控えのムードが強い」と言う。

  月内には19日に30年債、26日に20年債の入札が予定されている。7月に入ると5日に30年債、12日に20年債と超長期債の入札が続く。

  長期金利の指標となる新発10年物国債の350回債は日本相互証券を仲介する業者間の売買でまだ取引が成立していない。1日を通じて取引不成立となれば、今年に入って3月13日、5月28日、同31日、6月11日に続く5回目となる。新発2年物389回債も業者間で出合いがなく、3営業日連続で取引不成立となる可能性がある。

6月13日の新発国債利回りと先物価格。単位は%、円。

*T

開始最低最高15時現在前日引け
2年債 不成立
5年債-0.105-0.110ー0.105ー0.110ー0.105
10年債 0.045
20年債 0.525 0.520  0.525 0.520 0.520
30年債 0.730 0.730 0.730 0.730 0.725
40年債 0.880 0.880 0.880 0.880 0.875
先物150.59150.57150.63150.61150.59

*T

  SMBC日興の竹山氏は、「業者間で新発10年債の取引が不成立だからといって、流動性や市場機能の低下に結びつく訳ではないが、5月の終わりから6月頭にかけての状況が思い起こされる。1日の残存期間5年超10年以下の買い入れ減額は流動性だけが原因ではないが一因だったと思う」と話した。

  日本銀行はこの日の金融調節で、残存1年以下と5年超10年以下、物価連動債を対象に買い入れオペを実施。買い入れ額はそれぞれ前回から据え置かれた。応札倍率は1年以下が8.34倍と前回から上昇。一方、5-10年は3.17倍、物価連動債は4.79倍と前回を下回った。

過去の日銀オペの結果はこちらをご覧下さい。

FOMC

  この日の米国時間にはFOMCの結果が発表される。政策金利の引き上げが見込まれており、ドット・プロット(金利予測分布図)で示される利上げペースの見通しが市場の焦点になっている。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、FOMCについて、「今回の利上げが確実視されている一方、今後の利上げペースを巡っては見方が分かれている。ドットチャートが示す年内利上げ回数予想が引き上がるのか、利上げ打ち止めの時期やレベルを巡る新しいヒントがあるのかなどが焦点」とみる。

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