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債券相場は下落、米欧金利の先高観や日銀オペ減額警戒で売り圧力

更新日時
  • 長期金利が0.05%に上昇、超長期債利回りも水準を切り上げ
  • 足元では金利が上がりやすい材料の方が多い-メリル日本証

債券相場は下落。週内に控えている米欧の金融政策決定会合で引き締め方向の内容が見込まれるほか、日本銀行の長期国債買い入れオペで中期と超長期ゾーンの減額が警戒されていることから売り圧力が掛かった。

  12日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の350回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.045%で寄り付き、午後の取引終盤には0.05%に水準を切り上げた。超長期債も売られ、新発20年物の164回債利回りが0.525%、新発30年物58回債利回りは0.73%、新発40年物の11回債利回りは0.88%と、それぞれ1bp上昇した。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げ回数が増えるのかどうか、欧州中央銀行(ECB)も先行きのタカ派的なトーンを出すのかという点が注目」と指摘。「日銀のオペでは14日にも減額があるのではないかという思惑が多少ある」とし、「足元ではどちらかというと金利が上がりやすい材料の方が多い」とみる。

新発10年債の利回り推移

  米国ではこの日から2日間の日程で連邦準備制度理事会(FRB)がFOMCを開催する。ブルームバーグがまとめた市場予想では政策金利の引き上げが見込まれており、ドット・プロット(金利予測分布図)で示される年内の利上げ回数が市場の焦点になっている。一方、ECBの金融政策決定会合は14日に予定されている。市場では資産購入の終了時期に関する議論が注目点となっている。

  長期国債先物市場で中心限月6月物は前日比5銭安の150円79銭で取引を開始。午後には米朝首脳会談の進捗(しんちょく)を見極めながら株高・円安に振れた局面で一時150円77銭まで下落した。結局は150円79銭で引けた。日中売買高は9月物が6月物を上回り、午後3時半からの夜間取引から中心限月が移行した。

  トランプ米大統領と金正恩朝鮮労働党委員長はこの日、シンガポールで史上初めてとなる米朝首脳会談を行い、「包括的な合意文書」に署名した。東京株式相場は続伸し、日経平均株価は前日比0.3%高の2万2878円35銭で引けた。外国為替市場ではドル・円相場が一時1ドル=110円49銭と、5月23日以来の水準までドル高・円安が進んだ。

  メリル日本証の大崎氏は、「米朝首脳会談を難なく終えたということで地政学的なリスクは少し和らいだ感がある。円債の需給は非常にしっかりしているので売り込まれるという感じではないが、他市場の反応を背景にやや軟調になった」と話した。

流動性供給入札

  財務省がこの日、残存期間5年超15.5年以下を対象に流動性供給入札を実施した。結果は、投資家需要の強弱を反映する応札倍率が3.03倍と、同ゾーンの前回入札時の3.36倍を下回った。

過去の流動性入札の結果はこちらをご覧下さい。

  一方、日銀は13日に残存期間5年超10年以下、14日には1年超5年以下と10年超を対象に買い入れオペを実施する。

  メリル日本証の大崎氏は、流動性供給入札の結果について、応札倍率は低下したものの「しっかりした内容だった」と指摘。また、週内には日銀オペが2回予定されているため、「円債の需給はいいが、今日に限って言えば買い材料に乏しい」と話した。

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