日本株は反発、米国の適温相場期待と新潟知事選を好感-内需中心高い

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  • 今週のFOMCは利上げ予想、為替は1ドル=109円80銭台へ円軟調
  • 新潟県知事選は与党推薦候補が勝利、米朝会談控え売買は低調
Photographer: Kiyoshi Ota/

11日の東京株式相場は反発。今週利上げが見込まれる米国の経済情勢や為替の円安推移、新潟県知事選での与党推薦候補の勝利を受け、景気や企業業績を楽観視する買いが広がった。小売や食料品株など内需セクターが上げ、輸送用機器や精密機器など輸出株、石油株も堅調だった。

  TOPIXの終値は前週末比5.40ポイント(0.3%)高の1786.84、日経平均株価は109円54銭(0.5%)高の2万2804円04銭。

  アセットマネジメントOneの武内邦信シニアフェローは、「米国の景況は悪くなく、企業業績はことし2割増益の可能性が高いものの、金利は上がっていない。米国は今週利上げするが、インフレ率が加速していない中、FOMCでタカ派的発言は出ず、株式市場は好感するだろう」との見方を示した。きょうの株高は、適温相場の長期化を織り込む動きが既に表れていたと言う。

東証内

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米国のトランプ大統領は代表団に主要7カ国首脳会議(G7サミット)の首脳宣言を承認しないよう指示、米国市場にあふれる自動車への関税を検討すると述べた。週明けの日本株は、通商政策への懸念で朝方こそ前週末終値付近でもみ合ったが、足元の米経済を楽観視する買いが次第に先行。昼ごろからドル・円が1ドル=109円台後半と円安方向に振れると、先物主導で上昇が鮮明になった。

  今月5ー7日に行ったブルームバーグの調査によると、回答したエコノミスト全員が12ー13日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25ポイントの利上げを予想している。しかし、エコノミスト予想の中央値は年内あと2回で、これは3月FOMCでの当局者予測と一致する。米経済成長の加速が見込まれる中でも、米金融当局はことしの利上げペースを引き上げない見通しだ。

  アイザワ証券投資顧問室の三井郁男ファンドマネジャーは、「米国経済は世界で最も良好。踊り場にある日本経済も貿易を通じプラス効果が出て、ボーナス増加などで消費回復からリカバリーする可能性がある」とみる。足元の米国株は景気実態の良さを評価する動きが続き、「保護主義はリスク要因だが、継続協議とあって各国が互いに粘り強い交渉をするはず。足元で貿易が縮小しているわけではない」と話した。

  国内では、前知事の辞職に伴う新潟県知事選が10日に投開票され、自民、公明両党が支持した花角英世氏(60)が2候補を抑え当選した。森友・加計学園問題などで安倍政権の支持率が低下する中でも与党候補が勝利し、「安倍自民党総裁の3選の可能性が高まった」と東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストはみている。

  一方、シンガポールで12日に開催される史上初の米国・北朝鮮の首脳会談を前に、様子見ムードも強かった。東証1部の売買代金は2週ぶりに2兆円割れ。アイザワ証の三井氏は、「米朝会談は様子をみたいとする投資家が大半。外需関連のポジションを増やすことに若干ちゅうちょし、内需関連が買われている状況からは、今週のイベントに対しリスクを横目にみている一面も感じられる」と指摘した。

  東証1部33業種は石油・石炭製品や小売、サービス、精密機器、食料品、情報・通信、医薬品など26業種が上昇。下落は海運、鉱業、建設、ゴム製品など7業種。売買代金上位では、みずほ証券が目標株価を上げた昭和電工、タイ・北米が最悪を脱した可能性をSMBC日興証券が指摘した味の素が高い。半面、第1四半期が営業減益の積水ハウス、仮想通貨安を受けたGMOインターネットは安い。

  • 東証1部の売買高は11億3204万株、売買代金は1兆9135億円、代金が2兆円を下回ったのは5月28日以来
  • 値上がり銘柄数は1189、値下がりは800

 

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