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ドル・円は小幅下落、貿易摩擦懸念が重しに-G7サミット見極め

更新日時
  • 朝方は仲値需要で109円85銭まで強含むも、その後値を切り下げる
  • 来週後半は金融政策に焦点移行し円下落も-外為どっとコム総研

東京外国為替市場のドル・円相場は小幅下落。この日から始まる主要7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、貿易摩擦に対する懸念が重しとなった。

  7日午後3時25分現在のドル・円は前日比0.1%安の1ドル=109円59銭。週末前の実質五・十日(ごとおび)でドル買い需要が指摘される中、午前10時すぎに109円85銭まで強含んだが、その後は伸び悩む展開となり、午後には109円54銭まで値を下げた。

  外為どっとコム総研の神田卓也取締役調査部長は、通商問題を巡って「週末荒れるかもしれない」という中で、まずはG7サミットを見極める必要があると指摘。来週は米朝首脳会談もあり、「週前半はどうしても政治リスクがくすぶるので、ドル・円の上値が重い」展開が続くと予想した。

政治リスクを警戒

  8、9両日にカナダ・ケベック州シャルルボワで開かれるG7サミットを前に、鉄鋼・アルミニウム輸入関税などトランプ政権の保護貿易への批判を強める6カ国と米国との対立が深まっている。フランスのマクロン大統領は7日、カナダのトルドー首相との共同会見で、G7会議で米国が孤立する「G6プラス1」の状況を排除しないと述べた。トランプ大統領は予定より早い9日午前に首脳会談を切り上げ、12日に予定されている北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との会談のためシンガポールに直行する。

  7日の海外市場では、貿易摩擦や新興国市場の混乱拡大への警戒感からリスク回避の動きが強まり、米長期金利が急低下。前日に2週間ぶり高値の110円27銭を付けていたドル・円は109円48銭までドル売り・円買いが進んだ。

新興国市場に関する記事はこちら。

  東海東京証券金融市場部外貨管理グループの吉田幹彦グループリーダーは、「G7に関しては通商面で合意が難しく、不透明な状況が続くというのは織り込まれている話」だとし、「むしろ合意が出た方がサプライズで、ドル・円は買いで反応する」と予想した。

  来週は12日に米朝首脳会談、同日と13日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、14日に欧州中央銀行(ECB)政策委員会、15日に日本銀行金融政策決定会合、米国による対中関税品目決定期限と主要イベントが相次ぐ。

  外為どっとコム総研の神田氏は、G7サミットや米朝首脳会談で大きな問題が出なければ、来週後半は日米欧の金融政策に市場の関心が戻り、ドル高・円安が進みやすくなると指摘。「FOMCは利上げはほぼ確実で場合によっては利上げペース加速の見通しが出る可能性があるし、ECBも何かしら出口に関する議論が出てくる可能性が高い」とし、「そうすると出口に関して周回遅れの円が売られる」と予想した。

  ユーロ・ドル相場は前日比0.2%安の1ユーロ=1.1780ドル。ECBの量的緩和終了期待を背景に前日の海外市場では約3週間ぶり水準(1.1840ドル)までユーロ高が進んだが、その後上昇は一服し、この日の東京市場では取引終盤にかけて水準を切り下げた。

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