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マクロファンドの大物が復活ののろし-伊政治混乱や貿易戦争で勝機

  • ハワード氏やタルピンズ氏のファンド、5月のリターン好調
  • 資金流入は主に大手が恩恵、他の多くでは流出-イーベストメント
Tourists take photographs in front of a monument to the unknown soldier in Rome, Italy.
Tourists take photographs in front of a monument to the unknown soldier in Rome, Italy. Photographer: Alessia Pierdomenico
Tourists take photographs in front of a monument to the unknown soldier in Rome, Italy.
Photographer: Alessia Pierdomenico

ここ数年苦戦を強いられてきたマクロヘッジファンドの大物が大きな成果を挙げつつある。

  アラン・ハワード氏は年初から5月までにプラス44%のパフォーマンスを挙げ、ジェフリー・タルピンズ氏はプラス18%、機械学習を駆使するチューダー・インベストメントのダーメシュ・マニヤー氏はプラス13%となった。

  多くのマクロトレーダーにとって、5カ月間のリターンがここ数年の損失を埋め合わせるほどのものではないものの、ボラティリティーが回復した暁には利益を取り戻すとの約束を果たしつつあるようだ。インフレや中国との貿易摩擦、イタリアのポピュリスト政治を巡る投資家の不安が、マクロトレーダーにリターン獲得の機会をもたらしている。不振のヘッジファンド業界で象徴的な存在だったハワード氏ほど、ほっとしている人はいないだろう。

マクロ投資

  ハワード氏は電子メールで、「投資家が私に示してくれた忠誠心と信頼が、非常に良い結果として報われたことが私にはうれしい」と述べた。より高めのリスクを取る同氏の「AHマスター・ファンド」は5月だけでプラス37%とリターンが急拡大。ロンドンなどに拠点を置く同氏のブレバン・ハワード・アセット・マネジメントの近年の運用成績は平均を下回り、大量の解約に見舞われた。

  ニューヨークを本拠とするタルピンズ氏のエレメント・キャピタル・マネジメントは、イタリアの政治混乱で市場が動揺する中、5月にプラス4%の運用成績を残した。同社はコメントを控えている。

  好調なマクロファンドはアジアにもいる。ブルームバーグ・ニュースが入手したニュースレターの暫定値によると、シンガポールのマクロトレーダーで1億4400万ドル(約160億円)を運用するプルレブ・グローバル・マクロ・ファンドも5月はプラス15.4%と好調で、年初来のマイナス分をほぼ帳消しにした。イタリア選挙で市場が混乱するさなか、リターンは主に債券投資が寄与したという。

  投資家は、さらなる米国金利の上昇や世界的な政治的リスクを見込んで、著名マクロファンドへの投資を増やしている。イーベストメントの集計データによると、年初から4カ月間で同戦略への資金流入は約120億ドルと、2017年通年の流入額を既に上回る。ただ、「主に恩恵を受けているのは引き続き大手の運用者で、他の多くでは資金流出に直面した」と同社は4月のリポートで指摘した。

原題:Big Macro Hedge Funds Clean Up the Mess From Italy, Trade Wars(抜粋)

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