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1-3月GDP年率0.6%減と変わらず、個人消費が下方修正

更新日時
  • 個人消費は横ばいから0.1%減に、設備投資は0.1%減から0.3%増
  • 可処分所得が増えていないことが問題-東海東京の武藤氏

1-3月期の実質国内総生産(GDP、改定値)は速報値から変わらず、市場予想を下回った。設備投資が引き上げられた一方で、個人消費が引き下げられた。内閣府が8日発表した。財務省が発表した4月の経常収支の黒字幅は2カ月ぶりに縮小した。

キーポイント

  • 1-3月期GDPは前期比0.2%減と速報値(0.2%減)から変わらず(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.1%減)
  • 年率換算は0.6%減と速報値(0.6%減)から変わらず(予想は0.4%減)
  • GDP全体の約6割を占める個人消費は0.1%減と速報値(横ばい)から下方修正(予想は横ばい)
  • 設備投資は0.3%増と速報値(0.1%減)から上方修正(予想は0.2%増)
  • 4月の経常収支は前年同月比6.8%減の1兆8451円の黒字(ブルームバーグ調査の予想中央値は2兆765億円の黒字)-黒字幅は2カ月ぶり縮小
  • 輸出から輸入を差し引いた貿易収支は3.8%増の5738億円の黒字(予想は7423億円の黒字)-黒字は3カ月連続


9四半期ぶりマイナス成長


背景

  財務省が1日発表した法人企業統計で、GDP改定値に反映されるソフトウエアを除く設備投資が前年同期比2.1%増加した。季節調整済みの前期比は横ばいで、GDPベースの設備投資は小幅に上方修正されるとの見方が強かった。

  日本経済は輸出主導の景気回復を続けてきたが、1-3月は天候不順による消費の停滞や輸出の減速で成長率が鈍化した。4-6月期以降は再び緩やかな景気の拡大が続くとみられているが、トランプ政権が進める保護主義的な通商政策や欧州の政治混乱が下振れリスクとなっている。

  茂木敏充経済再生担当相は8日午前の会見で「消費は持ち直している」という見方を改めて示した。2018年度を通してみればプラス成長が続くとみており、「景気は緩やかに回復しているという認識に変わりはない」と話した。

  政府は5月の月例経済報告で、景気は「緩やかに回復している」との判断を据え置いた。先行きも雇用・所得環境の改善が続き「緩やかな回復が続くことが期待される」としつつ、留意点として海外経済の不確実性や金融資本市場の変動を挙げた。

エコノミストの見方

  • 東海東京調査センターの武藤弘明チーフエコノミストは電話取材で、「1-3月期の日本の景気は弱かったことを裏付ける」と述べた。好調な外需に内需が追いついておらず、「可処分所得が増えていないことが問題」だという。上方修正された設備投資も「依然として弱い」とみている。
  • SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストはリポートで、1-3月期のマイナス成長は「上り階段の踊り場」にすぎないとの見方を示した。貿易や消費に関する4-6月期の統計は良好で「プラス成長へ復帰する可能性が極めて高い」という。拡大基調は19年度半ばまで維持されると見込む。
(茂木再生相やエコノミストのコメントを追加しました.)
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