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日本株反落、新興国警戒し米金利低下、円高推移-銀行や輸出一角安い

更新日時
  • ブラジルレアルやボベスパ指数下落、米10年債利回り2.92%に低下
  • 来週に米朝首脳会談や欧米金融政策会合、重要日程待ちの様相

8日の東京株式相場は、TOPIXが7営業日ぶりに反落。一部新興国市場への警戒で米国長期金利が低下、為替も円高方向で推移したことが嫌気された。銀行株や電機など輸出株の一角、鉄鋼など素材株が下げ、海運や商社株など相対的に景気敏感セクターが安い。

  TOPIXの終値は前日比7.57ポイント(0.4%)安の1781.44、日経平均株価は128円76銭(0.6%)安の2万2694円50銭と5営業日ぶりに下げた。

  三井住友トラスト・アセットマネジメントの小田誠志リサーチ運用部長は、「為替のドル高・円安推移が株価上昇の支えだったが、1ドル=110円に対し壁のイメージができており、短期的な過熱感も手伝い、低迷している」と指摘。円の強含みにより、「企業の今期想定為替レートの平均1ドル=107円が近づき、減益も意識されやすくなった」と言う。

The First Trading Day Of The Year At The Tokyo Stock Exchange

東証アローズ

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  ブラジルの政策当局は7日、新たに20億ドル(約2200億円)のドル売り・レアル買いを実施したが、レアルは3日連続の大幅安となり、ブラジル株の動きを示すボベスパ指数も3%下落した。

  投資家のリスク選好度が低下、安全資産に資金が向かったため、同日の米10年債利回りは2.92%と5ベーシスポイント低下した。きょうのドル・円は一時1ドル=109円60銭台と、前日の日本株終値時点109円94銭からドル安・円高水準で推移した。大和証券投資情報部の石黒英之シニアストラテジストは、「ブラジルはストライキや大統領選挙など不安材料がある。新興国の多くはドル建て債務を多く抱え、最近のドル高が経済のアキレス腱となっており、リスクオフの流れが強まった」と話した。

  週末の日本株は安く始まった後、TOPIXと日経平均はプラス圏に浮上する場面もあったが、午後に入り売り直され、両指数ともきょうの安値引けとなった。来週は史上初となるシンガポールでの米国・北朝鮮の首脳会談に加え、米連邦公開市場委員会(FOMC)や欧州中央銀行(ECB)の金融政策会合がある。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の三浦誠一投資ストラテジストは、「前日までにTOPIXが6連騰、日経平均が4連騰し、来週の重要イベントを見極めたいとのムードが強く、週末を前にポジション調整の売りも出やすかったと」としている。

  きょうの取引開始時は先物・オプション6月限の特別清算値(SQ)算出で、ブルームバーグの試算で日経平均型は2万2825円20銭と前日終値を1円94銭上回った。

  東証1部33業種はパルプ・紙、海運、石油・石炭製品、鉄鋼、証券・商品先物取引、空運、銀行、非鉄金属、不動産など24業種が下落。上昇はその他製品、陸運、サービス、電気・ガス、小売、倉庫・運輸など9業種。売買代金上位では、米国の半導体製造装置銘柄が下げた影響で東京エレクトロンやアドバンテストが売られ、みずほ証券が中国建設機械出荷統計での日系大手の低調を指摘し、日立建機は大きく下げた。半面、任天堂や東海カーボン、イオン、コナミホールディングスは高い。

  • 東証1部の売買高は16億1057万株、売買代金は2兆9208億円、代金はSQの影響で前日から15%増えた
  • 値上がり銘柄数は822、値下がりは1163
    日経平均と米10年債利回り
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