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富士フイルム会長:米ゼロックスの買収断念も-新提案は半年以内に

  • 新提案はまだない、大株主求める1株40ドルは「高すぎる」
  • 統合によるシナジーは年間1400億円、買収プレミアムは8%
Fujifilm Holdings Logos As The Company Announces A Deal With Xerox Corp.
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
Fujifilm Holdings Logos As The Company Announces A Deal With Xerox Corp.
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

富士フイルムホールディングス(HD)の古森重隆会長は7日の報道各社とのインタビューで、同社との買収合意を米ゼロックスが破棄したことをめぐり、ゼロックス取締役会からの新提案を待てる期限は半年程度との考えを示した。その上で、条件が折り合わなければ買収を断念する可能性もあると語った。

  古森氏は両社間の1月の合意内容が望ましいとしつつ、ゼロックス側からの買収条件変更の提案があれば検討する考えを示した。現在はまだ新提案が届いていないと明かした。

  ただ、ゼロックス大株主のカール・アイカーン氏とダーウィン・ディーソン氏が求める1株当たり現金40ドル以上との条件については「高すぎる」と拒否。富士フHDがインクジェットで世界最先端の技術を持っていることから「統合すれば株価が上がる」と述べ、統合のシナジー効果を強調することで理解を求めていきたいと話した。

  当初の合意では富士フHDはゼロックスの株式価値を86億ドル(9500億円)と評価。このうち時価総額に上乗せして支払うプレミアム分は8%、7億ドル(770億円)と見積もった。同社によると一般的な買収プレミアムは30%程度だが、今回はゼロックス株主が統合後のシナジー効果を享受できるとして相場より低めに設定したという。

  古森氏は「一緒になってコストを下げて、これから始まるサバイバルゲームに勝ち抜いていくしかない」と強調した。富士フHDは統合により、2022年時点で年間12億5000万ドル(1400億円)規模のシナジー効果が生まれると試算。ゼロックスが欧米と新興国、富士ゼロックスがアジア太平洋地域と商圏をすみ分けている。この制限を撤廃することで、調達の最適化や重複解消でコストが削減できるという。

  富士フHDは1月、ゼロックスの株式50.1%を取得し、富士ゼロックスと経営統合することで合意。ディーソン氏は「株主の利益を犠牲にした」として富士フHDやゼロックスなどを提訴し、買収阻止を働きかけた。5月14日にはゼロックスが両株主との和解契約を締結し、取締役6人を辞任させたうえで新取締役5人を選出。富士フHDとの契約解除を発表していた。
  

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