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トヨタが自社株買い開始、早くも指数超える上昇率-指数押し上げ

更新日時
  • 3000億円の取得枠公表後、5月31日に約76億円で初の買い入れ
  • 過去4回のうち3回で取得期間中パフォーマンスがTOPIX上回る

株式時価総額が日本最大のトヨタ自動車が2018年度の自社株買いを開始した。過去2年は取得期間中に株価が平均で約5%上昇、今回早くもTOPIXを上回る出足となっており、日本株相場全体も押し上げている。

Preparations For Automobility LA Ahead Of The Los Angeles Auto Show

トヨタマーク

Photographer: Patrick T. Fallon/Bloomberg

  トヨタは5日、5月31日に約76億円の自己株式を取得したと発表した。5月9日に上限3000億円(株数5500万株、取得期間は5月16日-9月28日)の自己株式取得を公表後、初の買い入れ。1年前の自社株買いは5月10日発表で、初の買い入れは7月3日だった。ことし5月のトヨタ株は30日までに4.7%下落、騰落率はTOPIXの2.3%安を下回っていた。しかし31日から6月7日までは6営業日中5営業日で上昇して10%高に転じ、TOPIXの3.1%高を上回った。

  東海東京調査センターの鈴木誠一マーケットアナリストは、「トヨタの自社株買いはほぼ同じ金額で毎営業日買う傾向がある」と述べた上で、「短い期間に3000億円の買いが入るため、保有しておこうと買いに来る投資家がいたり、売りたい投資家もこの期間は控えようとしたりする可能性があり、株価パフォーマンスが良くなりやすい」ことを指摘した。

  トヨタは前期までの過去2年間に自社株買いを4回行った。4回とも株価は買い付けている期間に上昇、平均上昇率は5.2%だった。うち3回でTOPIXのパフォーマンスを上回った。今回の買い付け期間は、取得枠から逆算して「約40営業日、2カ月間にわたって1日当たり70億円超を買い続けるだろう」と東海東京調査の鈴木氏は分析。決算期前の6月末といった例外期間を除けば、8月初めまでが買い付け期間のめどとした。

需給好転?

  5月31日に買い付けた76億円は、トヨタ株のことしの1日平均売買代金477億円の16%に相当する。トヨタ株の時価総額は24兆5606億円と日本の中で最大で、2000銘柄超の東証1部全体の値動きを示すTOPIXでの構成比は3.6%で1位(2位は三菱UFJフィナンシャル・グループの1.8%)。時価総額で突出する同社株の需給好転は日本株全体にも好影響を与えそう。実際、TOPIXは5月31日から6日続伸、6日間の上げに対するトヨタ1銘柄の上昇寄与分は17%でトップ。2位のソフトバンクグループの6.3%を大きく引き離した。

  8日のトヨタ株は前日比0.7%安で取引を開始。その後は下げ幅をやや縮める展開となり、一時は0.2%高と上昇に転じる場面もあった。午前終値は0.04%(3円)安の7524円。TOPIXの午前終値は0.03ポイント安の1788.98。

(最終段落に株価や指数の動きを追記.)
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