シャープが東芝パソコン事業を買収、ダイナブックや従業員2200人継承

  • かつて世界シェア首位の花形事業を40億円で-東芝は17億円の売却損
  • シャープにとってはPC再参入に、生産効率化や事業拡大を見込む
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

シャープは5日、東芝のパソコン(PC)事業を買収すると発表した。シャープが東芝PC子会社「東芝クライアントソリューション(TCS)」の株式80.1%を約40億円で取得する。これによりシャープはPC事業に再参入することになる。

  シャープの発表によると、子会社化は10月1日の予定。東芝はPC事業の売却に伴う費用や税金で、約17億円の売却損を計上する見込み。TCSの社員は子会社を含め約2200人で雇用は維持され、東芝のノートPCブランド「ダイナブック」も継承される。

  シャープはかつてノートPCを販売していたが、2010年に採算が悪化し撤退。しかし、16年にシャープの親会社となった台湾の鴻海精密工業がPCの受託生産を行っており、東芝の事業を買収することで生産の効率化や事業の拡大につなげられると判断した。近年力を入れている人工知能(AI)やIoTビジネスとの相乗効果も見込む。

  一方の東芝は1985年に世界で初めてノートPCを販売した。一時は世界シェア首位を誇っていたが、中国・台湾メーカーの台頭、スマートフォンやタブレットへのシフトが進んだことで販売が落ち込んでいた。米原発事業の巨額損失などで大きく毀損(きそん)した財務体質改善のため、赤字だった同事業の売却先を探していた。

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