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日本株は小幅続伸、ソフバンクなど通信や輸出一角堅調-原油関連重し

更新日時
  • 為替は円安推移、5月24日以来の一時1ドル=110円に乗せる
  • 日経平均は25日線が上値抑制、中国当局が米韓企業調査の動きも

5日の東京株式相場は小幅に続伸。割安感からアナリストが強気の投資判断を維持したソフトバンクグループなど情報・通信株、為替の円安推移を材料に電機やゴム製品など輸出株の一角が堅調だった。5月の直営既存店売上高がプラスの良品計画など小売株も高い。

  半面、海外原油市況の続落で鉱業、石油株は安く、証券や銀行株も軟調。個別では、株式2000億円の発行登録を行ったシャープが潜在的な需給悪化懸念で午後に崩れた。

  TOPIXの終値は前日比0.27ポイント(0.02%)高の1774.96と小幅ながら4営業日連続の上昇、日経平均株価は63円60銭(0.3%)高の2万2539円54銭と続伸した。

  りそな銀行アセットマネジメント部の下出衛チーフストラテジストは、「為替がドル高・円安で推移しており、企業の今期想定レート1ドル=105円に対し今の水準ならポジティブ要因。堅調な世界経済を背景に、日経平均でみると直近底値の2万2000円から戻り局面にある」との見方を示した。ただし、日本株をさらに押し上げるけん引役が不在で、「流動性相場から業績相場に転換した今は、企業収益の伸び率は減税効果もあって米国が好調な一方、日本は横ばいで年初の想定より勢いを欠き、株価は正直に反映している」とも言う。

Stock Market Illustrations As Japan Stocks Slump After U.S. Equities Plunge

株価ボード前の歩行者

Photographer: Tomhoiro Ohsumi/Bloomberg

  この日の日本株は、為替の円安推移や米国のハイテク株上昇が買い安心感につながり、主要株価指数は上昇して開始。日経平均はスタート後間もなく一時126円(0.6%)高まで上げ幅を広げた。

  米国経済に対する楽観的な見方から、4日の米10年債利回りは2.94%と4ベーシスポイント上昇。為替市場ではドル買いが先行し、きょうのドル・円は一時1ドル=110円と前日の日本株終値時点109円63銭からドル高・円安方向で推移した。110円乗せは5月24日以来。SMBC日興証券投資情報部の松野利彦氏は、「米国では経済が堅調、来週の利上げも確実なことから長期金利が上昇し、ドル買いで為替相場は安定している」とみる。

  しかし、朝方の買い一巡後は上値が重くなり、TOPIX、日経平均とも一時下げ転換。午後のTOPIXはマイナス圏で推移する時間が長かった。前日に日経平均が300円以上急伸した反動も出やすく、岡三証券の山本信一シニアストラテジストは「結果的に25日移動平均線の2万2560円で頭を抑えられている」と指摘した。

  また、世界1、2位の半導体メーカーである韓国のサムスン電子とSKハイニックスが4日、中国当局から調査を受けていることが判明したことも重し。米マイクロン・テクノロジーも同様の調査を受けたと発表しており、米中貿易摩擦の新たな火種となる可能性が出ている。SMBC日興証の松野氏は、「昨日までの米中貿易協議では成果が見えなかった。米韓企業への調査は中国の対抗策とみられ、良い話ではない」としている。

  東証1部33業種は情報・通信、その他製品、ゴム製品、小売、非鉄金属、食料品、化学、電機など16業種が上昇。下落は鉱業、石油・石炭製品、証券・商品先物取引、空運、不動産、ガラス・土石製品、輸送用機器、銀行など17業種。鉱業や石油は、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国の減産緩和が近いとの観測から4日のニューヨーク原油先物が1.6%安の1バレル=64.75ドルと続落、約2カ月ぶり安値を付けたことが嫌気された。

  売買代金上位では、割安感が強いと野村証券が「買い」判断を継続したソフトバンクグループのほか、カナダ企業と窒化ガリウム(GaN)パワーデバイスの協業を開始したローム、5月の直営既存店売上高が2.4%伸びた良品計画が高い。半面、増資のため新株2000億円を発行登録したシャープは午後に売り込まれ、抗がん剤の競合薬が長期延命効果を示した小野薬品工業も安い。

  • 東証1部の売買高は15億4648万株、売買代金は2兆3825億円
  • 値上がり銘柄数は853、値下がりは1133
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