EU:米中両国をWTO提訴、中国の技術移転慣行を問題視

  • 中国に対する提訴は予想外、トランプ政権の政治圧力に加勢
  • 対米国は金属輸入関税の報復、今月20日にも米製品に関税導入

欧州連合(EU)は中国の技術移転慣行について世界貿易機関(WTO)に提訴すると発表した。この提訴は予想外で、中国に対する米国の政治圧力に加勢する格好になる。

  EUは同日、米国の金属輸入関税に関してWTOに提訴した。中国に対する提訴では、同国に進出した欧州企業に知的財産の所有権や使用権を中国企業に移転するよう義務付けていることを問題視した。米国は中国が知的財産権を違法に盗用しているとして、米国内で販売する最大1500億ドル(約16兆4300億円)の中国製品に関税を課す計画をちらつかせている。

  欧州委員会のマルムストローム委員(通商政策担当)は1日、ブリュッセルで記者団に対し「EUは本日、米国と中国の両方を提訴する。いずれかの側を選ぶことはないという意思表示だ」と説明。「EUは多国間の制度、法に基づいた世界貿易を支持している」と続けた。

  米国については、EU製品に対する金属輸入関税の執行猶予が終了したことに対応した。米国が取った措置と同様に、EUは米国製品に対して今月20日にも報復関税を導入する。

  トランプ政権は金属輸入関税を安全保障上の理由を挙げて正当化しているが、マルムストローム委員は「純粋な保護主義だ」と指摘し、「欧州から米国への鉄鋼・アルミニウム輸出が米国内の安全保障にとって脅威であるはずがない」と断じた。

原題:EU Takes China to the WTO Over Technology-Transfer Practices (1)(抜粋)

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