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【個別銘柄】オリンパスやアステラ薬高い、電力株売り、建設株は堅調

更新日時
  • オリンパスに物言う株主、アステラ薬は自社株買いと試験達成評価
  • 電力株は格下げ相次ぐ、大林組や清水建はモルガンMUFGが格上げ

1日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  オリンパス(7733):前日比4%高の4015円。5月31日に関東財務局に提出された大量保有報告書によると、物言う株主として知られる米バリューアクト・キャピタル・マネジメントが同社株を合計5.04%保有していることが判明、4月以降に断続的に市場内で買い入れている。保有目的には、純投資および経営陣への助言、状況に応じて重要提案行為を行うと記述。

  アステラス製薬(4503):1.8%高の1694円。発行済み株式総数の3.04%、1000億円を上限に自己株式を取得する。同時にFibroGen社と日本や欧州などで共同開発を進める「ロキサデュスタット」の血液透析期の慢性腎臓病に伴う貧血患者を対象とした第3相試験で主要評価項目を達成したとも発表。ゴールドマン・サックス証券では、自己株式取得は積極的な株主還元姿勢を前向きに評価してきた同証見解に沿った内容と指摘。3相試験結果については、年内にも透析期での適応で申請する予定で、2020年3月期から21年3月期のパテントクリフ後の利益回復を見込むアステラ薬にとっても良好な進ちょくと評価した。

  電力株:中部電力(9502)が2.3%安の1647.5円、東北電力(9506)が3%安の1348円、九州電力(9508)が2.9%安の1249円など。みずほ証券では目標株価と現値の乖離(かいり)が縮小し、割安感が限定的となったとし、中部電と東北電の投資判断を「買い」から「中立」に下げた。また、JPモルガン証券では中期的に想定よりも弱い収益回復を予想、九州電を「オーバーウエート」から「ニュートラル」へ格下げ。

  化学株:三菱ケミカルホールディングス(4188)が2.2%安の986.2円、三井化学(4183)が2.2%安の3080円、関西ペイント(4613)は3.9%安の2245円。野村証券では3社の投資判断を「買い」から「中立」に変更した。従来に比べ原油価格の水準が切り上がり、原燃料高が機能部材やフード&パッケージ、ペイントのコスト増につながりやすいと指摘、19年3月期以降の同証による業績予想を減額した。

  ライオン(4912)、ポーラ・オルビスホールディングス(4927)など:ライオンが1.5%高の2023円、ポラオルHは5.4%安の5100円、コーセー(4922)は4.8%安の2万2540円。ジェフリーズ証券は、化粧品からトイレタリーに推奨をシフトするとし、ライオンの投資判断を「ホールド」から「買い」に上げた。第2四半期以降に一般消費財の売り上げ改善を予想し、新中期計画のスタートで新製品・新分野製品の発売も期待するとした。半面、現状株価に強いファンダメンタルズは織り込まれたとなどと分析した化粧品ではポラオルHやコーセーを「買い」から「ホールド」へ格下げ。

  昭和シェル石油(5002):3.7%高の1501円。香港のヘッジファンド、オアシス・マネジメントが出光興産株を4%程度を保有する大株主になったとみられると日経ビジネスが報道。出光興に昭シェルへの株式公開買い付け(TOB)で合併を進めるよう求めているとしている。オアシスの広報担当のダン・アンダーウッド氏は記事についてコメントしなかった。

  大林組(1802)、清水建設(1803):大林組は3.9%高の1142円、清水建は2.8%高の1095円。モルガン・スタンレーMUFG証券は大林組の投資判断を「アンダーウエート」から「イコールウエート」、清水建を「イコールウエート」から「オーバーウエート」に引き上げた。大林組は歴史的に工事損失引当金の変動が少なく相対的なアップサイドリスクが高まったとし、清水建は土木工事の不採算事業の影響が薄れ粗利率の底支えが期待できるとしている。

  日本通信(9424):50円(42%)高の164円とストップ高。スマートフォンで金融取引を行うフィンテックプラットフォームを群馬銀行と千葉銀行、徳島銀行、マネーフォワード、サイバートラストと6社共同で実証実験を行うと発表。この実証実験は、金融庁の「FinTech実証実験ハブ」の支援案件に決定されており、将来的な実用化を期待する買いが優勢となった。

  TDK(6762):1.6%高の9940円。モルガン・スタンレーMUFG証券は、投資判断を「イコールウエート」から「オーバーウエート」、目標株価を1万円から1万3000円に上げた。自動車向けの高付加価値品の売上高拡大、二次電池の業績拡大、HDDヘッドの新世代品の貢献による利益下げ止まりなどにより従来予想を上回るペースの業績拡大を予想。18年度営業利益は1130億円と会社計画1000億円を上回ると試算した。

  富士電機(6504):2.3%高の795円。野村証券では5月31日開催された戦略説明会について、次期中期経営計画の策定に向けてパワエレシステム、発電、電子デバイス、食品流通の各事業の方向性が見えてきたと指摘。既に各事業で成果が出つつあり、今後の課題も明確にされ、経営陣の自信が深まっている点が好印象だったとした。

  JVCケンウッド(6632):11%安の321円。野村証券を第三者割当先に新株予約権を発行すると発表、潜在株式数は2500万株、希薄化率は18%。調達資金は約90億円。みずほ証券では潜在的な希薄化懸念から短期的な株価はネガティブに反応すると予想、資金使途の一つに上げられているパブリックサービス分野での事業提携とM&Aについては、過去に買収した米連結子会社の損益改善を優先すべきとの見方も示した。

  田淵電機(6624):7.8%安の237円。18年3月期の営業損失は43億6100万円と赤字が継続。前の期は33億3300万円。主力の電源機器事業で太陽光発電用パワーコンディショナーが減少、棚卸し評価損の計上で赤字が拡大したほか、変成器事業での銅、銅材など原材料価格の上昇も響いた。19年3月期も6億円の営業赤字を計画。

  NISSHA(7915):4%高の2311円。いちよし経済研究所では投資判断は「買い」を継続した。ディバイス部門の見通しを慎重なスタンスに変更、フェアバリューを4000円から3200円へ下げたものの、ディバイス部門の収益安定化を前提とする19年12月期の予想PER9.5倍の株価水準は割安だとした。

  ヨシックス(3221):11%高の4035円。東海東京調査センターでは投資判断を「中立」から「アウトパフォーム」へ上げた。新規出店や新規業態の開発、店舗数増加によるスケールメリットの享受などで増収増益が続く見通しだとして、19年3月期営業利益は前期比29%増の21億2000万円と会社計画(18億6000万円)からの上振れを想定。目標株価は4100円に上げた。

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