5月31日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:スイス・フラン高い、米の関税発動発表でリスク回避

  31日のニューヨーク外国為替市場では、スイス・フランが主要10通貨全てに対し上昇。トランプ米政権が欧州連合(EU)とカナダ、メキシコに対する鉄鋼・アルミニウム関税の発動を発表したことから、リスク回避の流れが広がった。ただ、イタリア新政府樹立への動きと米10年債利回り低下を受けて投資家の懸念が和らぎ、ユーロは遅い時間に上げ幅を拡大した。

  関税発動の発表で貿易戦争を巡る懸念が強まり、イタリアの政情不安の緩和で落ち着きつつあった相場を動揺させた。米10年債利回りが2.82%まで低下したのを背景に、スイス・フランは一時1ドル=0.9826フランと、1カ月ぶり高値を付けた。

  ニューヨーク時間午後4時50分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%高。ユーロは対ドルで0.3%高の1ユーロ=1.1696ドル。ドルは対円で0.1%下げて1ドル=108円84銭、対スイス・フランで0.3%下げて1ドル=0.9859フラン。

  米の関税発表に対しては、フランスのマクロン大統領が「違法な決定だ」と述べたほか、カナダのトルドー首相も「容認できない」とし、批判が相次いだ。

  イタリアのポピュリスト2政党が連立政権の閣僚人事で合意に達したことで、ユーロは上げ幅を拡大。米10年債利回りの低下と月末需要にも支えられた。

欧州時間の取引

  ユーロが続伸し、1ユーロ=1.1724ドルの日中高値付近で推移。投資家の注目はイタリア政局の混迷から、予想を上回るユーロ圏消費者物価指数(CPI)に移った。5月のユーロ圏CPI速報値は前年同月比1.9%上昇と、エコノミスト予想(1.6%上昇)を上回り、インフレの加速を示した。
原題:Swiss Franc Holds Gains After U.S. Imposes Tariffs: Inside G-10(抜粋)
Euro Extends Short-Squeeze as Inflation Accelerates: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:株が下落、貿易巡る緊張で-原油も安い

  31日の米株式相場は下落。トランプ政権が重要な同盟国からの輸入に対する関税の発動を発表したことが嫌気された。

  • 米国株は下落、トランプ政権による関税発動の発表を嫌気
  • 米国債は下落、一時は逃避需要で上昇も終盤に売られる
  • NY原油は下落、米国での生産量増加が手掛かり
  • NY金は下落、4月の米個人消費支出の伸びで

  S&P500種株価指数はここ5営業日で4回目の下落。トランプ政権による関税発動の発表により、カナダやメキシコ、欧州連合(EU)との緊張が高まるとの懸念から、資本財や金融など幅広い分野で値下がりした。米国債市場では10年債利回りが一時2.82%まで下げる場面があった。

  S&P500種株価指数は前日比0.7%安の2705.27。ダウ工業株30種平均は251.94ドル(1%)下落の24415.84ドル。米国債市場では、ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りが1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)未満上昇し2.86%。

  ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は下落。米政府統計で原油在庫の減少が示されたものの、米国の生産量が過去最高を更新したことが材料視された。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は1.17ドル(1.7%)安の1バレル=67.04ドル。ロンドンICEの北海ブレント原油7月限は9セント上昇し77.59ドル。7月限はこの日が最終取引。8月限は16セント下落の77.56ドルだった。

  ニューヨーク金先物相場は下落。4月の米個人消費支出(PCE)が予想を上回る伸びとなったことなどが手掛かり。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.1%安の1オンス=1304.70ドル。

  トランプ米政権は欧州連合(EU)とカナダ、メキシコ製の鉄鋼とアルミニウムへの関税を発動すると発表。こうした一方的な措置は世界の貿易秩序を乱す動きで、対象となった国の報復措置も相まって経済成長を阻害する恐れがある。

  政局混乱が続いていたイタリアではポピュリスト政党による連立政権樹立で合意に達し、法学教授のジュゼッペ・コンテ氏が首相に、エコノミストのジョバンニ・トリア氏が財務相に指名された。

  インベスコのチーフ世界市場ストラテジスト、クリスティーナ・フーパー氏は輸入関税を巡る動きについて、「現時点で市場が完全に織り込んでいるとは考えていないが、保護主義の面では究極の状態に一層近づきつつあるのは確実で、大きな問題になり得る」と加えた。
原題:Stocks Slide, Bonds Climb as Trade Tensions Rise: Markets Wrap(抜粋)
Crude Drops Amid Growing U.S. Output and Focus on OPEC Talks
PRECIOUS: Gold Sags as Economic Data Outweighs Trade-Angst Boost

◎欧州債:イタリア債続伸、連立政権に望み-穏健な財務相候補を検討

  イタリア国債が続伸。29日に下げた分の大半を取り戻した。ポピュリスト連立政権が成立する可能性が浮上、財務相候補にも市場に受け入れられやすい人物が検討されている。
  ドイツ債は米国が欧州連合(EU)とメキシコ、カナダに対し鉄鋼とアルミニウム関税を課す方針を示したことを受け上昇。

  イタリア債は29日に下げがきつかった年限短めを中心に上昇。スペイン債もラホイ政権不信任の可能性にもかかわらず買われた。
原題:Italian Bonds Rally for Second Day; End of Day Curves, Spreads(抜粋)

(NY外為と米国株・国債・商品を更新します.)
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