Photographer: Udit Kulshrestha/Bloomberg

米国の鉄鋼・アルミ関税に身構えるEU、猶予期間の終了迫る

  • EUは米との協議で合意に達せず、関税に直面か-WSJ紙
  • 米国が関税発動なら6月20日にもEUは報復関税

米政府が欧州連合(EU)製の鉄鋼・アルミニウムに対する輸入関税を発動する計画だと報じられる中、EUはトランプ大統領の強硬姿勢に身構えている。

  同大統領は3月、輸入鋼材に25%、アルミニウムに10%の関税をそれぞれ課した後、EUとカナダ、メキシコには追加協議のため6月1日まで発動を猶予していた。EU首脳は今週パリで、ロス商務長官に猶予期間の延長を説得するため土壇場の交渉に当たっている。

  米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が5月30日に事情に詳しい複数の関係者を引用して伝えたところによれば、トランプ政権は報復措置を表明しているEUに対し、関税導入の警告を実行に移す用意を整えている。ただ、事情を知る関係者1人によると、政権の計画はまだ変更の可能性もある。

  米ワシントン・ポスト紙が事情に詳しい関係者3人を引用したところによると、トランプ大統領は6月1日にもメキシコとカナダ、EUに対し関税を発動する計画。

  EUの行政執行機関である欧州委員会のマルムストローム欧州委員(通商政策担当)は今週、EUが恒久的で無条件の関税発動回避を求める目標に到達しないとの見方を示唆。ドイツのアルトマイヤー経済相は5月30日のロス長官との会談後に、協議が6月1日の期限まで続くとの見通しを示した。

  米国が関税を発動する場合、EUは世界貿易機関(WTO)に提訴し、早ければ6月20日に米国からの輸入品28億ユーロ(約3600億円)相当に報復関税を課すことになる。マルムストローム委員は米国の決定の内容がEUの対応を左右すると発言した。

  ロス長官とマルムストローム委員は31日にパリでWTOの会議に出席する予定。

原題:EU Braces for Trump Broadside as Steel Tariff Deadline Looms (1)(抜粋)

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