イタリア政治混乱でサムライ債スプレッドも拡大-欧州危機を連想

Photographer: Alessia Pierdomenico

イタリアの政治混乱が続く中、欧州勢が大半を占めるサムライ債の上乗せ金利(スプレッド)も拡大、信用力に影響が出始めた。ギリシャに端を発した欧州債務危機のように、欧州全体に影響が広がることが懸念されたとの見方がある。

  野村BPIのサムライ債指数(対国債スプレッド)は30日、3bp拡大し、昨年11月以降で最高の50bpに達した。ブルームバーグのデータによると、2017年度のサムライ債発行額1兆674億円のうち9211億円を銀行を中心とした欧州勢が占めている。発行額2位の仏銀BPCE、5位のスペインのサンタンデール銀行など一部サムライ債や、3月にユーロ円債を発行したイタリアのインテーザ・サンパオロもスプレッドが拡大した。

  マニュライフ・アセット・マネジメントの押田俊輔シニア・クレジット・アナリストは、フランスなど欧州の銀行はイタリアにエクスポージャーがあるとみられ、「イタリアと全く無関係ということはない」と指摘。政治混乱への懸念が低下しない限り、「スプレッドを多めに支払わないと円債市場での起債は難しい」と語った。

  一方、みずほ証券の香月康伸シニアプライマリーアナリストは、「イタリアの政治混乱が欧州債務危機をほうふつとさせて市場心理が悪化した」ものの、スプレッド拡大は「過剰に反応している部分がある」と分析。政治状況は流動的なため「現時点で合理的にリスクを織り込める状況ではない」と話した。

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