日銀オペ減額にはさらなる金利低下が必要か

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

米国債を追いかけるように日本国債も金利低下が進み、一部では日銀オペの減額の可能性が再び議論の的となっている。ただ、実際に日銀が減額に踏み切るのは少し先になりそうだ。

  ニッセイアセットマネジメント債券運用部の三浦英一郎リードポートフォリオマネジャーは、「オペ減額の可能性はあるが、現状のリスクオフの中、そこまで高いとは思っていない。10年利回りがマイナスになるときが一つのめどと思っている」と分析する。「足元は、イタリア情勢を機に株価も下がり、為替も円高に向かいつつあるので、多少金利が下がるのはマーケットに沿った動き。この水準で減額するようなことでもない」とみる。

  イタリアの政局混乱や米中貿易摩擦への懸念を背景に、ドル・円相場は29日、一時1カ月ぶりとなる1ドル=108円11銭を付けた。円安は日本経済の下支えとインフレ目標の達成に向けた鍵となる。新発10年債利回りは30日、一時0.025%と1週間で半分となった。

  日銀が1月初旬に通常オペで超長期債の減額に踏み切った際には6営業日連続の円高をもたらした。日銀が超緩和的金融政策の正常化を図っている兆候と市場参加者に解釈されたからだ。2月下旬にも一部の超長期債を減額したが、この時も円は3営業日連続で上昇した。それ以来、日銀は通常オペの金額を全く変えていない。

  ただ、SMBC日興証券の末沢豪謙金融財政アナリストは、オペ減額は現状の為替水準に関わらず、長期金利によって決まるとみる。「日銀は10年金利がゼロを下回ることは容認しないと思う。10年が0.01%になれば減らす可能性はある。0.01%でやらないとすぐにゼロ%に行ってしまう」と述べた。

  前回、長期債の利回りがゼロ%以下に低下したのは昨年の9月。朝鮮半島情勢が緊迫化し、米予算決議案に関連する不透明感からリスク回避の動きが一定期間続いた。

  30日の米国市場では長期金利の低下も一服。日銀はもう少し様子をみることになりそうだ。

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