【個別銘柄】資生堂や東海カボン高値、シスメクス安い、住友大阪急伸

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  • 資生堂はJPモルガンが目標株価上げ、東海カボンは追加値上げ期待
  • シスメクスはクレディSが格下げ、住友大阪の自社株買いに評価の声

31日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  資生堂(4911):前日比5.1%高の8626円。JPモルガン証券は目標株価を8000円から1万円へ上げた。マージン改善による踊り場知らずの対数的成長が続く中、2020年を境に指数関数的成長要因が加わる可能性を指摘。同社プレミアムブランドの「グローバル資生堂」や「CPB」は欧米発のグローバルブランドなどと比べて伸びしろが大きいなどとし、同証による業績予想を上方修正した。20年以降は「Second Skin」が同社の成長角度を塗り替える可能性があるとした。投資判断は「オーバーウエート」継続。

  東海カーボン(5301):5.1%高の2233円。ゴールドマン・サックス証券では、30日午前発表の財務省貿易統計で黒鉛電極の輸出単価が過去最高となったことから、需給タイト感を反映した追加値上げのタイミングは近く、さらに株価を押し上げるカタリストになるだろうとの見方を示した。同証によると4月の輸出単価はトン当たり8500ドル、1-3月平均は5500ドル前後。投資判断は「買い」を継続。

  シスメックス(6869):2.1%安の9810円。クレディ・スイス証券は投資判断を「アウトパフォーム」から「中立」に下げた。株価が同証の目標株価1万円に到達して達成感が強まると指摘。19年3月期は米のヘマトロジー関連設備の稼働による減価償却費の増加などで増益率が低下する見通しで、足元の高いバリュエーションがさらに上がるには力不足とした。

  住友大阪セメント(5232):6%高の511円。発行済み株式総数の4.93%に当たる2000万株、金額で120億円を上限に31日から9月28日まで自社株買いを行う。また、6月15日に2.64%に当たる1100万株を消却する。SMBC日興証券は、想定を上回る大型の規模でポジティブな印象とした。20年3月期までの中期経営計画で配当支払い後フリーキャッシュフロー(FCF)目標を3年間で169億円としているため、年間50億円程度の自社株買いを継続的に行う資金余力はあるとみていたが、18年3月期の配当支払い後FCFは25億円だったため、実施は19年3月期以降と推測していたという。

  バンダイナムコホールディングス(7832):3.6%高の4630円。野村証券は投資判断を「中立」から「買い」、目標株価を4000円から5600円に上げた。家庭用ゲーム事業は、デジタル化によりメーカー側のマーケティング戦略の変化、消費者側の購入行動の変化が進み、リピートの販売期間が長期化すると推測した。19年3月期営業利益予想を736億円から868億円(会社計画600億円)、来期を796億円から976億円へ上方修正、21年3月期までの年平均成長率を11.1%と予想。

  日本テレビホールディングス(9404):4.5%安の1834円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、事業環境の悪化を背景とする生活・健康関連、物品販売収入、興行収入など非テレビ広告収入の収益不振で営業減益幅が従来より拡大すると分析した。19年3月期営業利益を466億円から前期比16%減の429億円(会社計画480億円)、20年3月期を421億円から380億円に減額。23年3月期まで7期連続で営業減益が続くとみる。

  石油資源開発(1662):5.1%高の2775円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、投資判断を「中立」から「オーバーウエート」、目標株価を2390円から3120円に上げた。原油CIF価格上昇による純利益水準の急回復シナリオがまだ株価に織り込まれていないと分析。4月の1バレル=66.2ドルは19年3月期会社前提の60ドルを上回ったため、4-6月期決算発表で今期会社計画が上方修正される可能性があるとみる。19年3月期営業利益予想を63億円から67億円(会社計画6億4400万円)、20年3月期を75億円から79億円に増額。

  スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684):3.1%高の5410円。野村証券はHDゲームの収益性が同証予想を上回って改善していると評価、投資判断「買い」を継続し、目標株価を5800円から6100円に引き上げた。値下がりが限定的な「NieR:Automata」、新作発売が控える「RISE OF THE TOMB RAIDER」などのリピート販売が営業利益を下支えするとみて、19年3月期営業利益予想を443億円から454億円(会社計画は前期比21%減の300億円)、来期を546億円から572億円に増額、再来期は614億円を見込む。

  KYB(7242):3.2%安の5120円。ジェフリーズ証券では最近の需要動向や為替環境見直しで、19年3月期の営業利益予想を266億円から会社計画と同じ239億円、来期を306億円から267億円に減額した。目標株価も8100円から7000円に変更した。投資判断は「買い」を継続。

  フジミインコーポレーテッド(5384):9.1%高の2674円。いちよし経済研究所ではフェアバリュー3200円を据え置いた上で、株価下落を考慮して投資判断を「中立」から「買い」へ上げた。半導体向け研磨材はシリコンウエハー用途とCMP用途とも市場を上回る拡大が続くとみて、会社側計画(19年3月期営業利益計画51億円)は保守的と分析。同研究所による業績予想(19年3月期営業利益62億円、来期72億円)に変化はなく、12年ぶりの過去最高益更新を予想している。

  丹青社(9743):7%高の1395円。6月13ー15日に幕張メッセで開かれる「デジタルサイネージジャパン2018」で、農林水産省が「日本食・食文化」を国内外にPRするコンテンツを最先端の映像技術を使った空間で初披露すると発表。海外の展示会でも空間演出面でサポートするとしている。同社は昨年2月に空間演出分野の専門部署を立ち上げるなど事業を強化している。

  第一稀元素化学工業(4082):2.1%安の999円。東海東京調査センターは投資判断を「アウトパフォーム」から「中立」へ下げた。積極的な投資により21年3月期まで経常減益の中期計画を公表している上、設備が現在フル稼働に近いことを考慮すると、短期的な業績の上振れが見込めなくなったと判断した。

  ジーテクト(5970):1.9%安の1865円。30日に発表した株式の売出価格は1843円で、同日終値を3.1%下回った。同社は22日に大株主の保有株売却とオーバーアロットメント合わせ、普通株を最大433万株売り出すと発表していた。

  ラクスル(4384):31日に東証マザーズに新規株式公開(IPO)し、公開価格1500円に対し初値は9.7%高の1645円となった。同社はインターネットを通じ顧客注文に合致する印刷会社を選定、印刷機の非稼働時間に印刷することで低価格・高品質の印刷物を提供するシェアリングプラットフォーム「ラクスル」を運営する。終値は1999円。大株主のオプトホールディング(2389)は13%高の1980円。

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