グロース氏に悪夢の日-イタリア巡る懸念発端に世界の債券市場が混乱

  • 同氏のジャナスのファンド、マイナス3%程度のパフォーマンス
  • 他の有力債券ファンドは利回り低下で高リターンを記録

債券投資家のビル・グロース氏

Photographer: Patrick T. Fallon
Photographer: Patrick T. Fallon

債券投資家のビル・グロース氏にとって、29日はこの約4年間で最悪の日となった。一方、他の債券運用者には5月にクリスマスが訪れたようだった。

  グロース氏が運用する「ジャナス・ヘンダーソン・グローバル・アンコンストレインド・ボンド・ファンド」(運用資産21億ドル=約2280億円)は同日、イタリアのユーロ離脱懸念を発端に主要国の国債利回りが大幅に低下したことを受け、マイナス3%程度のパフォーマンスとなり、年初来の運用成績がさらに悪化した。一方、他の有力ファンドは1日としては2009年以来最大のリターンを記録した。

  イタリアが再選挙を迫られ、ユーロ残留の是非を問う事実上の国民投票にもなりかねないとの懸念が広がる中、29日の取引で米10年国債利回りは2.78%と前日の2.93%から低下。ただ、30日にはイタリアの政局混迷への市場の反応は行き過ぎとの見方から、利回りは再び上昇した。

  「メトロポリタン・ウェスト・トータル・リターン・ボンド・ファンド」(運用資産772億ドル)や「ボンド・ファンド・オブ・アメリカ」(同381億ドル)、「ウエスタン・アセット・コア・プラス・ボンド・ファンド」(同235億ドル)はいずれも約1%のプラスとなり、1日のリターンとしては約9年ぶりの高水準となった。

  グロース氏のファンドは今年、苦戦。ブルームバーグのデータによると、年初来でマイナス5.9%と、競合するファンドの96%より成績が悪い。実効デュレーションは4月30日時点でマイナス4.6年で、利回り上昇ならリターンが向上し、利回り低下で運用成績が悪化することを意味する。

  グロース氏はパフォーマンスについてコメントを控えている。

原題:Bill Gross Had Nightmare Day as Italy Roiled Bonds Worldwide (1)(抜粋)

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