三井物:木質ペレットの輸入を本格化、仏エンジーと15年の長期契約

  • 関電が新設するバイオマス発電所向けに21年から年28万トンを供給へ
  • 海外での生産工場への出資も検討、安定調達先の拡大進める

三井物産は、バイオマス発電の燃料となる木質ペレットの輸入事業を本格化する。第1段として、フランスのエンジーと15年にわたり計420万トンを調達する契約を結んだ。海外での木質ペレット生産工場への出資も検討するなど、さらなる調達先の確保を進める。国内で増加が見込まれるバイオマス発電所向けに安定的な供給体制の構築を目指す。

  エネルギー第一本部原子・新燃料営業室長の鈴木倫也氏らがインタビューで明らかにした。エンジー子会社でバイオマス原料の取り扱い世界大手エンジー・エナジー・マネジメント(ベルギー)と2021年から年間28万トンの木質ペレットを調達する契約を結んだ。主にオーストラリアのほか北米などから輸入する。関西電力が同年10月からの営業運転を予定している福岡県のバイオマス発電所(出力7万5000キロワット)向けに全量を供給する。

  鈴木室長は「木質ペレットを安定供給するために業界大手のエンジーを重要なパートナーとして選んだ。新たな調達先についても今後、開拓していく」と述べた。

  三井物は約4年前から木質ペレットの輸入を手掛けてきたが、スポット(随意)契約や1年間といった短期の納入契約で、取扱量も年間3万トン程度。地球温暖化防止の流れから世界的にも木質ペレットの需要増が見込まれており、調達先確保に向けた取り組みを強化する。

  木質ペレットは森林の育成過程で生じる間伐材や製材工場などから発生する残材を乾燥させ、圧縮した小粒の固形燃料。木質ペレットを燃やす際に出る二酸化炭素(CO2)は、樹木が成長する時に吸収したものであるため、大気中のCO2増加にはつながらない。

急増する木質ペレットの輸入量

出所:財務省貿易統計

注:単位はトン

  12年7月の再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)導入以降、木質ペレットの輸入量は増加している。財務省貿易統計によると、17年の輸入量は約51万トンと12年の7倍に達した。石炭火力発電所の燃料として石炭と混ぜて使用するケースもある。政府は30年に国内電力の4%程度をバイオマス発電で賄う方針を掲げた。英調査会社ホーキンス・ライトによると、日本の木質ペレットの需要は26年には年間600万トン程度への増加が見込まれる。

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