5月29日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:円とスイス・フラン上昇、イタリア政局巡る不安で

  29日のニューヨーク外国為替市場では逃避先通貨が上昇。米中貿易摩擦とイタリアの政局を巡る不透明感を受け、リスク選好の動きが後退した。

  円とスイス・フランが主要10通貨の大半に対し上昇した。中国からの輸入品への関税対象品最終リストを6月15日までに発表するとのホワイトハウス声明に関し、合意に矛盾する発表だとの見解を中国商務省が示した。ただその後、中国は米国との通商協議を継続すると、新華社が社説に記した。ブルームバーグのドル指数は、遅い時間に日中最高の水準に達した。

  ニューヨーク時間午後4時35分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前営業日比0.4%高。ユーロは対ドルで0.8%安の1ユーロ=1.1535ドル。ドルは対円で0.7%下げて1ドル=108円68銭。

  ユーロは対ドルで一時1%下げ、10カ月ぶり安値の1ユーロ=1.1510ドルを付ける場面があったが、ニューヨーク時間の朝方にやや落ち着きを取り戻した。イタリアで早ければ7月にも選挙が実施される可能性について、影響を見極める展開となった。

  ドルはこの日、米国債利回りが急低下する中でも上昇。10年債利回りは15ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し2.8%を割り込んだ。

欧州時間の取引

  ユーロが対ドルで一時、昨年7月以来の安値を付けた。イタリアで選挙実施の可能性が出たことでイタリア債が急落、イタリア2年債の利回りが2012年12月以来の高水準に達したのが嫌気された。一方、円やスイス・フランは逃避需要から買われた。
原題:Yen, Swiss Franc Gain Amid Italian Uncertainty: Inside G-10(抜粋)
Euro Slides to 10-Month Low as Italian Bonds Tumble: Inside G-10


◎米国株・国債・商品:株が大幅安、国債急伸-イタリア政情不安で

29日の米株式相場は大幅安。1カ月余りで最大の下げとなった。この日は、イタリアの政情不安で欧州の安定が脅かされるとの懸念から、世界的に株安となった。一方で米国債は急伸し、原油は値下がり。外国為替市場では円が上昇した。

  • 米国株は大幅安、イタリア政情不安で
  • 米国債は急伸ー10年債利回りは2.8%割れ
  • NY原油は下落ーサウジとロシアの増産見通しで
  • NY金はスポット相場が上昇、先物は下落

  米国株は、欧州の市場が引けた後に下げ足を速めた。欧州株は3月以降で最大の下げとなった。米国では、10年債利回りが一時17ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下と、英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱が決定した2016年6月以来の大きな下げ幅となった。株式市場ではボラティリティーが高まり、投資家の間では円やスイス・フランといった安全資産を求める動きが強まった。

  S&P500種株価指数は前営業日比1.2%安の2689.86。ダウ工業株30種平均は391.64ドル(1.6%)下げて24361.45ドル。米国債市場では、ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りが15ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.78%。

  ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は5営業日続落。サウジアラビアとロシアの増産見通しが重しとなった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は1.15ドル(1.7%)安の1バレル=66.73ドルと、6週ぶり安値。ロンドンICEの北海ブレント原油7月限は9セント上げて75.39ドル。

  ニューヨーク金スポット相場は上昇。日中は上げ下げを繰り返す展開となった。イタリアの政情不安の高まりから世界的に株価が下落した一方、ドルは値上がりした。ニューヨーク時間午後2時9分現在、金スポット相場は0.2%上昇の1オンス=1301.81ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.4%安の1304.10ドルで終了した。

  イタリアで再選挙が必要になるかもしれないとの観測から、世界の金融市場に動揺が走った。米国株はこの日の最安値からはやや戻したものの、リスクオフの地合いは日中を通じて続いた。市場ではこのほか米朝首脳会談を巡る動きやトランプ政権による中国輸入品への関税賦課の計画も注目されている。

  オークブルック・インベストメンツの共同最高投資責任者、ピーター・ジャンコブスキス氏は「イタリアの政局は厄介な状況になっており、ユーロ相場全般の力強さに対しても懸念が広がっている。さらにそこから、一部では米金融当局が利上げペースを減速させる可能性があるとの見方も広がってきた」と述べた。
原題:Stocks Drop, Bonds Rally as Italy Woes Jolt Assets: Markets Wrap(抜粋)
Oil Slips After Saudi-Russian Revival Talk ‘Popped the Bubble’
PRECIOUS: Gold Swings as Dollar Gains, Stocks Drop on Italy


◎欧州債:イタリア2年債利回りが急上昇、一時2倍強の2.70%

  29日の欧州債市場ではイタリア債利回り曲線のベアフラット化が加速、2年債利回りが一時前日比2倍強の2.7%に達した。10年利回りは一時3.4%を突破。取引終了前に、イタリアのメディアが早ければ7月29日や8月5日の選挙実施に向け議員らのコンセンサスが固まりつつあると報道。リスクオフ加速の一因となった。

  市場状況は過度のボラティリティーの中で取引に慎重な姿勢を示唆
イタリア10年債と2年債のスプレッドは2011年来の最小に縮小。ドイツ債利回りは一時0.2%を下回り、17年4月以来の最低を付けた。
原題:Italy 2Y Yield Jump Dictates Markets; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)


(NY外為、米国株・国債・商品を更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE