欧州の脆弱性がまたも露呈-イタリアとスペインの政治舞台炎上で

  • センチメントがいかに変わりやすいか、再び証明されたとラーマン氏
  • 「事態は改善する前にもう一波乱ある」-カルステン・ニッケル氏

安定が戻ったというのは幻想だった。ユーロ圏経済は昨年、10年ぶりの高成長を遂げ、失業率は金融危機以降の最低に下がった。明るい要素が続きそうに思われたが、そこに大陸の政治混乱がやってきた。

  イタリアの混迷は深まり、再び選挙へと向かっている。しかも選挙実施となれば、反エスタブリッシュメント(既成勢力)政党が勢力を拡大しそうだ。スペインではラホイ政権に反発する野党が不信任投票の実施に持ち込み、こちらも早期の選挙を目指している。

  調査会社ユ-ラシア・グループの欧州担当マネジングディレクター、ムジュタバ・ラーマン氏は「ほんの3カ月前には、欧州に関する信頼感ははるかに高かった。成長のおかげもあるが、政治の全般的な状況への油断もあった。センチメントがいかに変わりやすいかが、またしても証明された」と話した。

  欧州は常に危機状態にあるわけではないが、堅調さを示す経済指標と金融市場の安定が、特に南欧諸国で広がる格差への不満を隠すのに役立っていた。突然再燃した政治リスクは数カ月または数週間続く見通しだ。

  政治リスクコンサルティング会社テネオ・インテリジェンスの欧州担当マネジングディレクター、カルステン・ニッケル氏は「事態は改善する前にもう一波乱あるものだ」と話す。また、「市場圧力が再燃した場合、政治が対応する力は6、7年前に比べて弱く、対応は一段と困難だろう」とも述べた。

圧力を受けるスペインのラホイ首相

フォトグラファー:Dario Pignatelli / Bloomberg

原題:Europe’s Fragility Is Exposed Again as Italy and Spain Flare Up(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE