きょうの国内市況(5月29日):株式、債券、為替市場

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●日本株は下落、イタリア政治不安と円高嫌気-輸出、素材中心広く売り

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  東京株式相場は下落。イタリアの政治不安から為替市場では対ユーロやドルで円高基調が強まり、企業業績に対する楽観的な見方が後退した。電機や精密機器など輸出株、非鉄金属など素材株中心に幅広い業種が安い。証券や銀行など金融株も売られた。

  TOPIXの終値は前日比8.57ポイント(0.5%)安の1761.85と、2016年9月に記録した7日続落に並んだ。水準は4月23日以来、約1カ月ぶりの安値。日経平均株価は122円66銭(0.5%)安の2万2358円43銭と3営業日ぶりに反落。

  三井住友トラスト・アセットマネジメントの小田誠志リサーチ運用部長は、「イタリアの政局混乱により為替市場でユーロが下落、円が対ドルも含め上昇しており、今期の企業業績押し上げ期待が一気にしぼんだ」と指摘。ユーロ圏の総合購買担当者指数(PMI)も1月にピークを付けてから4カ月連続で低下するなど、「景況感が悪化しているタイミングで政治不信が高まったこともユーロ安・円高や株安を増幅させた」とみている。

  東証1部33業種はパルプ・紙、非鉄金属、その他金融、証券・商品先物取引、鉄鋼、繊維、海運、銀行、電機など29業種が下落。上昇はその他製品、医薬品、陸運、食料品の4業種。

  売買代金上位では、米アップルが19年の新型iPhone(アイフォーン)全てに有機ELを採用すると韓国の電子新聞が報じ、ジャパンディスプレイやシャープ、ミネベアミツミなど液晶関連銘柄が安い。生産設備再編で今期は最終赤字と減配を計画した日本製紙は大幅安。これに対し、利益計画を上方修正した東海カーボン、有機EL関連の保土谷化学工業や平田機工は高い。

  東証1部の売買高は13億1193万株、売買代金は2兆355億円。値上がり銘柄数は507、値下がり1499。

●超長期債が上昇、40年入札順調で投資家需要を確認-リスク回避も支え

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  債券市場では超長期債相場が上昇。イタリア政局の先行き不透明感を背景にしたリスク回避の動きから買いが先行。この日に実施された40年利付国債入札が順調な結果となり、国内投資家の超長期債への需要の強さが確認されたことも買いを後押しした。

  現物債市場で、新発20年物の164回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)低い0.505%と、4月19日以来の水準まで低下した。新発30年物58回債利回りは2bp低い0.715%と4月20日以来の低水準を付けた。40年物の10回債利回りは3bp低い0.845%と、1日以来の水準まで買われた。

  一方、長期金利の指標となる新発10年物国債の350回債利回りは2営業日ぶりに取引が成立し、横ばいの0.035%で推移した。新発2年物の388回債利回りはマイナス0.145%、新発5年物の135回債利回りはマイナス0.12%と、ともに横ばい。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「40年債入札が順調な結果となり、新発11回債に対するニーズの強さを好感した買いが30年を中心とした超長期ゾーンに入った」と指摘。「生保勢を中心にした今年度の債券買い圧力が変わってきているという印象があり、かなり強い感がある」と指摘した。

  長期国債先物市場で中心限月6月物は前日比6銭高の150円98銭で取引を開始。一時は151円00銭と、4月12日以来の水準まで上昇したが、結局は5銭高の150円97銭で引けた。

  財務省が実施した40年利付国債入札の結果によると、最高落札利回りが0.865%と、ブルームバーグがまとめた市場予想中央値の0.88%を下回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.92倍と、前回の3.19倍を上回り、2013年11月以来の高水準となった。

●円全面高、南欧政治不安でリスク回避-ユーロ・円は11カ月ぶり安値

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  東京外国為替市場で円は主要16通貨に対して全面高。イタリアなど南欧政治不安を背景に、リスク回避の円買いが優勢となった。ドル・円相場は米長期金利が低下する中で1ドル=109円台を割り込み、ユーロ・円相場は約11カ月ぶりの水準までユーロ安・円高が進んだ。

  午後3時35分現在のドル・円は前日比0.5%安の108円92銭。朝方に付けた109円47銭から水準を切り下げ、一時108円85銭と8日以来のドル安・円高水準を付けた。この日は5月の月末応答日に当たり、輸出企業の実需売りも観測された。

  NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)は、「ドル・円相場はイタリアやスペインなど欧州周縁国の政治リスクを意識したリスクオフで円高になっている。それに伴い米長期金利も低下しており、ドルそのものも重い動きになっている。また、月末ということもあり、実需による円買いもドル・円の押し下げ要因になっている」と説明した。

  ユーロ・円相場は同時刻現在、0.6%安の1ユーロ=126円37銭。一時126円29銭と昨年6月27日以来のユーロ安・円高水準を付けた。一方、ユーロ・ドル相場は0.2%安の1ユーロ=1.1604ドル。一時1.1599ドルと昨年11月9日以来のユーロ安・ドル高水準を付けた。

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