ブラジル、トラック運転手ストで影響広がる-石油業界は次のスト計画

  • ディーゼル価格引き下げ策のコストは約2800億円の見込み-財務相
  • 石油業界の組合は30日にスト計画、ペトロブラスCEOの退任を要求

ブラジルの1週間にわたるトラック運転手のストは、同国政府の支出拡大と成長率見通し引き下げをもたらしつつある。さらに悪いことには、新たなストも予定されている。

  ストの収拾を図りテメル大統領が27日遅くに発表した最新の妥協案にはディーゼル価格の60日間引き下げが盛り込まれ、グアルディア財務相がブルームバーグ・ニュースに語ったところによると、コストは95億レアル(約2800億円)に上る。直近のエコノミスト調査では今年の成長率見通しが2.37%に引き下げられた。

  ブラジル資産は28日の金融市場で下落。投資家のセンチメントがいかに損なわれているかを示唆した。ブラジル通貨レアルは2.3%安の1ドル=3.7375レアルと、ブルームバーグが集計する新興市場24通貨の中で下げの中心。ブラジル株の指標であるボベスパ指数は4.49%下落し、ストが始まってからの下落率は9%を超えた。ブラジル石油公社(ペトロブラス)株は約15%下落。 

  道路封鎖は多くの場所で解除されているものの、トラック運転手はスト続行中。一部では燃料や食品の供給に改善も見られるが、週明けの28日も通勤通学に支障が出ており多くの企業や公立校は引き続き閉鎖の状況だ。加えて、石油業界の労働組合、FUPが30日のストを呼び掛けている。ブラジル政府は28日、運転手らに提案した公約を裏付ける政令を制定してスト収拾を図り、パディリャ官房長官は記者団に対し、政府としてはこれをもって交渉決着と考え抗議行動の終結を期待していると語った。

道路を封鎖するトラック運転手(5月26日)

フォトグラファー:Nelson Almeida / AFP via Getty Images

  今回ストに参加した組合の一部は終了に前向き姿勢を示したり、既に終了を決定したりしているが、多くのトラック運転手は抗議活動を続けている。同ストがまだ完全に終結していないうちに、政府は次のスト回避に向けた協議に動きつつあるとパディリャ官房長官は説明。FUPは燃料価格の引き下げに加え、ペトロブラスのペドロ・パレンチ最高経営責任者(CEO)の退任を求めている。

原題:Brazil Takes Stock of a Week-Long Strike and It’s Not Pretty (2)(抜粋)

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