三住トラスト:今年度にもTCFDメンバーに、気候変動リスク対応

三井住友トラスト・ホールディングスは今年度中にも、気候変動リスクに関する取引先企業に情報開示を求める「気候関連財務情報開示タスクフォース」(TCFD)の賛同メンバーとなる。投資戦略に対する気候関連リスクの評価などに厳しく取り組む姿勢を示す。

  三住トラストの金井司チーフ・サステナビリティ・オフィサーは28日ブルームバーグの取材に、気候変動リスク低減の取り組みは「金融業界でも一斉に動き始めており、この動きは止まらない」との認識を示した。TCFDは金融安定理事会(FSB)が設置した民間主導のタスクフォース。5月時点で世界で約250の企業や団体がメンバーになっている。

  TCFDは、2017年6月に公表したガイドラインで、金融機関が投資先事業による気候変動リスクを捕捉してリスク低減に努めることを求めており、世界の金融機関では石炭火力発電などからの投資撤退を表明する動きが広がっている。ただ、金井氏は国内の投資分野では投資撤退より投資先企業と建設的な対話を通じて改善を促す「エンゲージメント」が有効だとの見方を示した。

  三住トラストは、石炭火力発電比率の高い投資先電力会社に対し二酸化炭素(CO2)排出量削減の取り組み方針を確認するなど、16年以来、国内で電力・素材・機械分野の企業などに18件のエンゲージメントを行っている。海外では米石油大手エクソンモービルに対し、気候変動関連情報の開示に関する株主提案に賛同している。

  第一生命は5月14日、海外の石炭火力発電向けプロジェクトファイナンスを新規に実施しないと表明。三井住友フィナンシャルグループの国部毅社長は同日の決算説明会で記者団に対し、「石炭火力発電は相対的に低コストである一方、気候変動への影響が大きいことから、当該事業に対する与信方針についてはさらなる厳格化を検討している」と語っていた。

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