ウォール街のCLO市場、フル稼働に近づく-質劣化は必至との指摘も

  • 「リスクリテンション」規定緩和でCLO組成・販売が活発化
  • ムーディーズ、CLO格付け需要に追い付けず

Photographer: John Taggart/Bloomberg

Photographer: John Taggart/Bloomberg

ウォール街で最もホットな債券市場がフル稼働に近づいている。企業融資の債権を束ねたローン担保証券(CLO)に対する需要が強く、運用各社はこれまで一部のリスクを引き受けるため保有が義務付けられていた持ち分の売却を進めている。

  熱狂的な買いは既発分だけにとどまらない。ウェルズ・ファーゴは今年発行の新たな米CLOは過去最高の1500億ドル(約16兆4000億円)に達すると予想。CLOの格付けで最大手のムーディーズ・インベスターズ・サービスは格付け需要に追い付けず、以前より1カ月ほどCLOの格付けに時間がかかるようになっている。

  こうした強い需要で投資家保護が弱めのCLO発行が可能になり、CLOのリスクを高めている。変動金利を理由に買われているCLOは、金利上昇や融資がデフォルト(債務不履行)となった場合の損失に対するプロテクションを提供。約10年前の金融危機時、CLOのパフォーマンスは相対的に良好だったが、今はリスクが積み上がっていると指摘する投資家もいる。 

CLO Returns Fly High

Deals sold in 2012 lead year-to-date returns

Source: Bank of America Merrill Lynch, Intex

  アムンディ・パイオニアの米クレジット調査ディレクター、マイケル・テンプル氏は「CLO組成・販売事業体からの需要が企業にとって最も魅力的な資金調達に寄与している。これは弱めのクレジットを含んだCLOが多いということも意味する。低迷期となれば、そうした弱さが露呈する」と述べた。

  サブプライム住宅ローン危機の再発を防ぐため運用会社に一定のリスク保有を義務付けた「リスクリテンション」規定が緩和され、運用会社によるCLO販売が活発化している。

原題:CLO Machine Is Approaching Full-Tilt, Eroding Credit Quality (1)(抜粋)

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