海外運用とオルタナティブ強化、規模よりも収益重視:アセットマネジメントOne

国内運用会社最大手アセットマネジメントOneの菅野暁社長(58)は、これまで弱かった海外の株式や債券などの運用力と、不動産やヘッジファンドなど代替投資(オルタナティブ)を強化する。業界再編で運用規模は今秋2位に後退するが、量よりも質を追求し、収益向上を図る。

  菅野氏によると同社の運用リソースは国内の株や債券に集中しており、グローバルな運用会社に比べると海外資産の運用力が弱い。低金利の運用環境が続く中、「投資リターンを求めると海外に出ていかないといけない」と話し、リスクを抑えながらリターンも狙えるオルタナティブ商品も強化する必要があるという。

菅野社長

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  DIAMアセットマネジメント、みずほ投信投資顧問、新光投信、みずほ信託銀行の資産運用部門が統合し同社が誕生して1年半。みずほフィナンシャルグループ副社長から4月、社長に就任した菅野氏は、この4社統合を企画から手掛けたアセマネOneの生みの親の1人。設立から関わった経験から「統合による強みになるところと課題として残るところはよく分かった」と話す。

  政府が「貯蓄から資産形成へ」と旗を振り、資産運用業界にとってビジネス機会は増えているものの、収益性が低く、規模の拡大に向け統合が進んでいる。アセマネOneに続き、三井住友トラスト・アセットマネジメントと三井住友信託銀行の資産運用部門は10月に統合する。運用残高は3月末時点で約64兆円と、アセマネOneの約57兆円を抜く見込み。さらに来年4月には三井住友アセットマネジメントと大和住銀投信投資顧問も合併する予定だ。

  アセマネOneは今年度、統合の最終段階に入り、来年度は新たな経営計画が動き出す。菅野氏は「日本の運用会社は収益性が低い」とし、「2位になったからといって顧客評価が1位であれば問題ない」と指摘。次期計画では運用残高の規模は追わず、収益性を重視するという。前社長の西惠正氏は、運用残高100兆円を目指すとの目標を掲げていた。

  現在はみずほグループやグループ外の約250社を通じて、商品を販売しているが、アセマネOneによる直販については「いますぐに何かやるということではないが、当然可能性としてはある」という。今後、若い世代に資産が移り、スマートフォンを使った運用など新しい流れを想定して、「どういったディストリビューションを構築していったらいいのか次の中期経営計画で議論することになる」と述べた。

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