マレーシア投資会社1MDB、支払い不能に-新政権が疑惑解明目指す中

  • 1MDBの取締役は一部の海外投資資産の存在に疑問を抱いていた
  • リム財務相はPwCに審査させるよう財務省に指示

汚職疑惑の渦中にあるマレーシア政府系投資会社「1MDB」を巡る問題が深刻さを増している。同社取締役が政府に対し、同社が「支払い不能」に陥っており、向こう5年で約70億ドル(約7700億円)に達する可能性のある債務を返済できないと伝えたためだ。

  マレーシア財務省の23日の発表資料によれば、1MDBの取締役らは同社が海外に保有しているとされる25億ドル相当の投資資産について疑問を投げ掛けたのに対して、同社経営陣はこの2年にわたり同資産が存在することを証明する証拠を提供しなかったことを明らかにした。リム・グアンエン財務相は、1MDBの最高財務責任者(CFO)だった人物が政府に対し、同社は4月と5月に予定されている利払いができないだろうと述べていたと語った。

  今月の連邦下院選挙で勝利し、首相に復帰したマハティール氏の下、マレーシアは、ナジブ前首相が2009年に海外資金を呼び込むために設立した1MDBの横領ないし資金洗浄疑惑の解明に取り組んでいる。

  リム財務相は、「1MDBの真の財務状態を国民が知ることができるように、私は財務省に対し、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)を指名して1MDBの財政状態を特別に評価・審査させるための措置を講じるよう指示した。これにより、われわれはこの不正行為によって納税者が負担することになった額を決められるだろう」と述べた。

  マレーシア議会の委員会は16年4月、1MDBによる少なくとも42億ドルの不正取引を特定。米国は、少数のマレーシア人のグループが通常の取引を装い、1MDBから45億ドル強を個人口座に振り込み、その一部を政府当局者に還元した可能性があると主張している。シンガポールは1MDBに関連した過失で複数の銀行を罰し、多額の資産を接収、バンカーらを投獄した。

  1MDBは一貫して不正行為を否定しており、全てのファンドについて説明責任を果たしていると繰り返し主張してきた。

原題:Insolvent 1MDB Unable to Repay Billions of Dollars of Debt(抜粋)

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