グロソブが7年ぶり再開のスペイン債投資、早くも欧州債運用の中核に

  • 4月末時点の組み入れ比率は9.6%とユーロ圏国債でトップ
  • 成長率見ても欧州の中でスペインの状況がいい-三菱UFJ国際投信

三菱UFJ国際投信が運用する代表的な内外債券ファンド「グローバル・ソブリン・オープン(グロソブ)」は、格上げで信用力が高まったスペイン国債への投資を3月に約7年ぶりに再開したが、同国債は早くもグロソブの欧州債運用で中核を担っている。

  主要先進国の「A格」以上の国債などが主な投資対象のグロソブは、毎月決算型の純資産総額が23日現在、4956億円と国際債券型ファンドで国内2位。スペイン国債の組み入れ比率は4月末時点で9.6%と前月から1.3ポイント上昇し、フランス国債の6.7%を上回りユーロ圏でトップとなった。グロソブの騰落率は4月に0.9%と、ベンチマークのFTSE世界国債インデックス(0.8%)を4カ月ぶりに上回った。

  同社債券運用部の樋口達也エグゼクティブ・ファンドマネジャーは今週のインタビューで、グロソブでのスペイン国債運用の再開について、格上げを第一の理由に挙げた上で、「成長率を見ても、欧州の中でスペインの状況がいい。長い目で見たときに、恐らくスペインの経済自体がまだ他の欧州圏をアウトパフォームしていく時期が続く可能性が高い」と語った。

  格付け会社のフィッチ・レーティングスは1月、S&Pグローバル・レーティングは3月に、スペインの格付けをそれぞれ「BBB+」から「A-」に1段階引き上げた。スペインの1-3月期実質国内総生産(GDP)は速報値で前年比2.9%増となり、ユーロ圏全体の2.5%増、ドイツの2.3%増、フランスの2.1%増を上回った。

  財務省の国際収支統計によると、国債を含むスペインの中長期債への投資は3月に2821億円の買い越しと、統計でさかのぼれる2005年以降で最大を記録した。

  樋口氏は、欧州債の運用環境について「昨年の5月にフランス大統領選前後あたりからユーロがかなり落ち着いてきて、景気のモメンタムも改善してきて、政治的にも安定しているという状況になった」と指摘。その上で、グロソブに関しては「マクロ的な要因と政治的な要因の両方を考慮して、従来のユーロをアンダーウエートしていた状況から少しずつ戻してきたというのがこの1年くらいの状況」と語った。

  グロソブの組み入れ比率は、米国債が4月末時点で35.6%と1年前の43%から縮小した一方で、ユーロ圏国債は25.5%から31.8%に拡大している。

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