AIへの反撃認める規則が25日適用-金融機関の融資決定自動化妨げも

  • 個人データ利用の同意を義務付け、決定見直し求める権利-EU規則
  • 人間の監視を強調する規則、欧州企業のAI構築妨げる可能性も
A security officer moves a barrier outside Bulgaria's Central Bank in Sofia. Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg

欧州の規制当局は、人工知能(AI)に誰がボスかを教え始めている。

  欧州の銀行や保険会社は詐欺の一掃や借り手の信用度確認、融資決定などの自動化に役立てようとAIに大規模投資してきたが、欧州連合(EU)が25日から適用する一般データ保護規則(GDPR)は融資などの決定を完全自動化する際の個人データ利用に、個人からの同意を得ることを義務付けるほか、顧客には決定への介入や見直しを従業員に求める権利を持たせる。人間による監視と消費者保護を強調する規則だが、企業のAI構築を妨げるのではないかと危惧される。

  ブリュッセルを本拠とする非営利の研究機関、センター・フォー・データ・イノベーションのシニア政策アナリスト、ニック・ウォレス氏によると、EUの規則はより洗練されたアルゴリズムの設計を目指すプログラマーには妨げとなり、新技術開発で米国やアジア勢と競う欧州企業の足かせとなる可能性がある。アルゴリズムを人間が理解できるように、「複雑さを一定のレベルに抑える必要がある」と説明した。

Finance Bets on AI

Insurers have been early adopters, while banks expect to increase spending

Source: Tata Consultancy Services, 2017

Sums represent average company expenditure on artificial intelligence

  金融業界はトレーディングから融資決定、顧客対応まであらゆる面で自動化を急いでおり、世界の監督当局はそれに追い付くペースでの規制を試みている。インターナショナル・データ・コーポレーション(IDC)の試算によると、銀行業界のAIおよび関連技術への投資は今年33億ドル(約3660億円)と、産業界で小売業界に次ぐ2位の規模。全業界の関連技術投資は21年には522億ドルと、今年の約190億ドルから膨らむという。

原題:Humans Fight Back Against Robots Mining Personal Finance Data(抜粋)

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