テレビよりSNS、カンヌ舞台にロレアルが中国人消費者にアピール

  • 有名女優のトークショー、アリババの「天猫」に配信
  • SNSにコンテンツを配信し注目を集め続けることが必要不可欠

今年のカンヌ国際映画祭に参加した中国の女優でポップス歌手の李宇春は、ジャンポール・ゴルチエのドレスを身にまといレッドカーペットに登場した。

  その様子をフランスの化粧品メーカー、ロレアルの撮影チームが記録し、中国人スターの映像はすぐに何十人というエディターとプロデューサーの手で編集された。インスタグラムや中国の「微博」などあらゆる会員制交流サイト(SNS)に数時間以内に投稿するためだ。

カンヌ映画祭での李宇春(5月9日)

フォトグラファー:Loic Venance / AFP via Getty Images

  これが、スマートフォン時代において世界最大のビューティーブランドが展開するプロモーション活動だ。ドラックストアに足を運ぶ消費者が減り、テレビではなくスマホのスクリーンを人々がのぞき込むようになる中で、ロレアルは成長をけん引するデジタル機器に精通した中国人消費者にアピールしようと世界的に大きな注目を集める映画祭を最大限に活用している。

  カンヌのビーチで開かれたトークショーにはジェーン・フォンダやイザベル・アジャーニら有名女優が参加。同社の消費者向け旗艦ブランド「ロレアルパリ」はこのイベントの一部を中国語で収録し、アリババ・グループ・ホールディングのオンラインショッピングモール「天猫(Tモール)」に配信した。

  ロレアルパリのグローバルブランド担当プレジデント、ピエールエマニュエル・アンジェログルー氏はビーチに設置された2階建ての映像スタジオから、「われわれにとってカンヌは多くのコンテンツを制作できる絶好の機会だ」と話した。

  テレビなど旧来メディアの退潮に伴い、 フェイスブックやインスタグラム、微博や微信といったSNSを通じコンテンツを常に配信し注目を集め続けることがロレアルにとって必要不可欠となっている。 

  中国市場は電子商取引へのシフトが鮮明で、ジャンポール・アゴン最高経営責任者(CEO)も「とりわけ強烈」と呼ぶ状況だ。昨年はオンライン販売が売上高の3分の1余りを占めている。

  ロレアルの中国での売上高は昨年、約26億ドル(約2900億円)に達した。同社にとって中国はすでに米国に次ぐ2番目に大きな市場となっている。

原題:L’Oreal Takes Battle for China’s Online Shoppers to Cannes (1)(抜粋)

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